数列$\{a_n\}$が漸化式 $a_1 = 3$, $a_{k+1} = \frac{a_k}{a_k + 2}$ ($k = 1, 2, 3, ...$) で定義されているとき、$a_n = \frac{3}{2^{n+1} - 3}$ であることを数学的帰納法で証明する。

代数学数列漸化式数学的帰納法
2025/6/8

1. 問題の内容

数列{an}\{a_n\}が漸化式 a1=3a_1 = 3, ak+1=akak+2a_{k+1} = \frac{a_k}{a_k + 2} (k=1,2,3,...k = 1, 2, 3, ...) で定義されているとき、an=32n+13a_n = \frac{3}{2^{n+1} - 3} であることを数学的帰納法で証明する。

2. 解き方の手順

(1) n=1n = 1 のとき
a1=3a_1 = 3 であり、an=32n+13a_n = \frac{3}{2^{n+1} - 3}n=1n = 1 を代入すると、
321+13=3223=343=31=3\frac{3}{2^{1+1} - 3} = \frac{3}{2^2 - 3} = \frac{3}{4 - 3} = \frac{3}{1} = 3
となり、a1=3a_1 = 3 と一致するので、n=1n = 1 のとき、an=32n+13a_n = \frac{3}{2^{n+1} - 3} は成り立つ。
(2) n=kn = k のとき、ak=32k+13a_k = \frac{3}{2^{k+1} - 3} が成り立つと仮定する。
(3) n=k+1n = k + 1 のとき、ak+1=32(k+1)+13=32k+23a_{k+1} = \frac{3}{2^{(k+1)+1} - 3} = \frac{3}{2^{k+2} - 3} が成り立つことを示す。
漸化式より、ak+1=akak+2a_{k+1} = \frac{a_k}{a_k + 2} である。
仮定より、ak=32k+13a_k = \frac{3}{2^{k+1} - 3} なので、
ak+1=32k+1332k+13+2a_{k+1} = \frac{\frac{3}{2^{k+1} - 3}}{\frac{3}{2^{k+1} - 3} + 2}
ak+1=32k+133+2(2k+13)2k+13a_{k+1} = \frac{\frac{3}{2^{k+1} - 3}}{\frac{3 + 2(2^{k+1} - 3)}{2^{k+1} - 3}}
ak+1=33+2(2k+13)a_{k+1} = \frac{3}{3 + 2(2^{k+1} - 3)}
ak+1=33+2k+26a_{k+1} = \frac{3}{3 + 2^{k+2} - 6}
ak+1=32k+23a_{k+1} = \frac{3}{2^{k+2} - 3}
これは、ak+1=32(k+1)+13a_{k+1} = \frac{3}{2^{(k+1)+1} - 3} に一致する。
したがって、n=k+1n = k + 1 のときも、an=32n+13a_n = \frac{3}{2^{n+1} - 3} は成り立つ。
(1), (2), (3) より、すべての自然数 nn に対して、an=32n+13a_n = \frac{3}{2^{n+1} - 3} が成り立つ。

3. 最終的な答え

すべての自然数 nn に対して、an=32n+13a_n = \frac{3}{2^{n+1} - 3} が成り立つ。

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