箱Aには赤球1個、青球3個、白球6個の計10個の球が入っている。箱Bには10本のくじが入っており、当たりくじは2本である。まず、箱Aから球を1個無作為に取り出す。取り出した球の色によって、箱Bから引くくじの本数が変わる。赤球なら6本、青球なら3本、白球なら1本のくじを引く。 (1) 赤球を取り出し、かつ、当たりくじを引く確率 $p_1$ を求めよ。 (2) ちょうど1本当たる確率 $p_2$ を求めよ。 (3) 少なくとも1本当たる確率 $p_3$ を求めよ。 (4) 引いたくじが、はずれくじばかりであったとき、もともと赤球を取り出していた確率 $p_4$ を求めよ。

確率論・統計学確率条件付き確率組み合わせ
2025/6/9
はい、承知しました。

1. 問題の内容

箱Aには赤球1個、青球3個、白球6個の計10個の球が入っている。箱Bには10本のくじが入っており、当たりくじは2本である。まず、箱Aから球を1個無作為に取り出す。取り出した球の色によって、箱Bから引くくじの本数が変わる。赤球なら6本、青球なら3本、白球なら1本のくじを引く。
(1) 赤球を取り出し、かつ、当たりくじを引く確率 p1p_1 を求めよ。
(2) ちょうど1本当たる確率 p2p_2 を求めよ。
(3) 少なくとも1本当たる確率 p3p_3 を求めよ。
(4) 引いたくじが、はずれくじばかりであったとき、もともと赤球を取り出していた確率 p4p_4 を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 赤球を取り出し、かつ、当たりくじを引く確率 p1p_1
まず、箱Aから赤球を取り出す確率は 110\frac{1}{10} である。
次に、赤球を取り出した場合、箱Bから6本のくじを引くことになる。
6本中少なくとも1本が当たりである確率を求める。これは、6本全てが外れである確率を1から引くことで求められる。
箱Bには当たりくじが2本、はずれくじが8本ある。
6本全てが外れである確率は、(86)(106)=28210=215\frac{\binom{8}{6}}{\binom{10}{6}} = \frac{28}{210} = \frac{2}{15}
したがって、少なくとも1本が当たりである確率は 1215=13151 - \frac{2}{15} = \frac{13}{15}
よって、p1=110×1315=13150p_1 = \frac{1}{10} \times \frac{13}{15} = \frac{13}{150}
(2) ちょうど1本当たる確率 p2p_2
赤球を取り出した場合:
6本引いて1本当たる確率は、(21)(85)(106)=2×56210=112210=815\frac{\binom{2}{1} \binom{8}{5}}{\binom{10}{6}} = \frac{2 \times 56}{210} = \frac{112}{210} = \frac{8}{15}
青球を取り出した場合:
3本引いて1本当たる確率は、(21)(82)(103)=2×28120=56120=715\frac{\binom{2}{1} \binom{8}{2}}{\binom{10}{3}} = \frac{2 \times 28}{120} = \frac{56}{120} = \frac{7}{15}
白球を取り出した場合:
1本引いて1本当たる確率は、210=15\frac{2}{10} = \frac{1}{5}
箱Aから赤球を取り出す確率は 110\frac{1}{10}
箱Aから青球を取り出す確率は 310\frac{3}{10}
箱Aから白球を取り出す確率は 610=35\frac{6}{10} = \frac{3}{5}
p2=110×815+310×715+610×15=8150+21150+1850=8150+21150+54150=83150p_2 = \frac{1}{10} \times \frac{8}{15} + \frac{3}{10} \times \frac{7}{15} + \frac{6}{10} \times \frac{1}{5} = \frac{8}{150} + \frac{21}{150} + \frac{18}{50} = \frac{8}{150} + \frac{21}{150} + \frac{54}{150} = \frac{83}{150}
(3) 少なくとも1本当たる確率 p3p_3
赤球を取り出した場合:少なくとも1本当たる確率は 1315\frac{13}{15} (上記参照)
青球を取り出した場合:3本全てが外れである確率は、(83)(103)=56120=715\frac{\binom{8}{3}}{\binom{10}{3}} = \frac{56}{120} = \frac{7}{15}
したがって、少なくとも1本が当たりである確率は 1715=8151 - \frac{7}{15} = \frac{8}{15}
白球を取り出した場合:1本引いて当たる確率は 210=15\frac{2}{10} = \frac{1}{5}
p3=110×1315+310×815+610×15=13150+24150+1850=13150+24150+54150=91150p_3 = \frac{1}{10} \times \frac{13}{15} + \frac{3}{10} \times \frac{8}{15} + \frac{6}{10} \times \frac{1}{5} = \frac{13}{150} + \frac{24}{150} + \frac{18}{50} = \frac{13}{150} + \frac{24}{150} + \frac{54}{150} = \frac{91}{150}
(4) 引いたくじが、はずれくじばかりであったとき、もともと赤球を取り出していた確率 p4p_4
引いたくじが全て外れである確率は、
赤球を取り出した場合:215\frac{2}{15}
青球を取り出した場合:715\frac{7}{15}
白球を取り出した場合:810=45\frac{8}{10} = \frac{4}{5}
引いたくじが全て外れである確率を P(はずれ)P(はずれ) とする。
P(はずれ)=110×215+310×715+610×45=2150+21150+2450=2150+21150+72150=95150=1930P(はずれ) = \frac{1}{10} \times \frac{2}{15} + \frac{3}{10} \times \frac{7}{15} + \frac{6}{10} \times \frac{4}{5} = \frac{2}{150} + \frac{21}{150} + \frac{24}{50} = \frac{2}{150} + \frac{21}{150} + \frac{72}{150} = \frac{95}{150} = \frac{19}{30}
求める確率 p4p_4 は、P(赤球はずれ)=P(はずれ赤球)×P(赤球)P(はずれ)P(赤球|はずれ) = \frac{P(はずれ|赤球) \times P(赤球)}{P(はずれ)}
p4=215×1101930=21501930=2150×3019=602850=295p_4 = \frac{\frac{2}{15} \times \frac{1}{10}}{\frac{19}{30}} = \frac{\frac{2}{150}}{\frac{19}{30}} = \frac{2}{150} \times \frac{30}{19} = \frac{60}{2850} = \frac{2}{95}

3. 最終的な答え

(1) p1=13150p_1 = \frac{13}{150}
(2) p2=83150p_2 = \frac{83}{150}
(3) p3=91150p_3 = \frac{91}{150}
(4) p4=295p_4 = \frac{2}{95}

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