(1) $a \geq 0$, $b \geq 0$ のとき、$\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}$ が成り立つことを示し、等号が成り立つときを求める。 (2) $a > 0$, $b > 0$ のとき、$\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2$ であることを示す。

代数学相加相乗平均不等式実数
2025/6/9

1. 問題の内容

(1) a0a \geq 0, b0b \geq 0 のとき、a+b2ab\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab} が成り立つことを示し、等号が成り立つときを求める。
(2) a>0a > 0, b>0b > 0 のとき、ba+ab2\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2 であることを示す。

2. 解き方の手順

(1)
まず、a+b2ab\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab} を示す。
両辺の2乗の差を考える。
(a+b2)2(ab)2=a2+2ab+b24ab=a2+2ab+b24ab4=a22ab+b24=(ab)24(\frac{a+b}{2})^2 - (\sqrt{ab})^2 = \frac{a^2+2ab+b^2}{4} - ab = \frac{a^2+2ab+b^2-4ab}{4} = \frac{a^2-2ab+b^2}{4} = \frac{(a-b)^2}{4}
aabbは実数なので、(ab)20(a-b)^2 \geq 0。したがって、(ab)240\frac{(a-b)^2}{4} \geq 0
つまり、(a+b2)2(ab)20(\frac{a+b}{2})^2 - (\sqrt{ab})^2 \geq 0
a+b20\frac{a+b}{2} \geq 0 かつ ab0\sqrt{ab} \geq 0 なので、a+b2ab\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}
等号が成り立つのは、(ab)2=0(a-b)^2 = 0 のとき、つまり a=ba = b のときである。
(2)
ba+ab2\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2 を示す。
ba+ab20\frac{b}{a} + \frac{a}{b} - 2 \geq 0 を示せばよい。
ba+ab2=b2+a22abab=(ab)2ab\frac{b}{a} + \frac{a}{b} - 2 = \frac{b^2 + a^2 - 2ab}{ab} = \frac{(a-b)^2}{ab}
a>0a > 0, b>0b > 0 より、ab>0ab > 0 であり、(ab)20(a-b)^2 \geq 0 なので、(ab)2ab0\frac{(a-b)^2}{ab} \geq 0
したがって、ba+ab2\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2
等号が成り立つのは、a=ba=bのとき。

3. 最終的な答え

(1) a+b2ab\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}。等号成立は a=ba=b のとき。
(2) ba+ab2\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2

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