(1) $a \geq 0$, $b \geq 0$ のとき、$\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}$ が成り立つことを示し、等号が成り立つときを答える。 (2) $a > 0$, $b > 0$ のとき、$\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2$ であることを示す。

1. 問題の内容

(1) $a \geq 0$, $b \geq 0$ のとき、$\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}$ が成り立つことを示し、等号が成り立つときを答える。

(2) $a > 0$, $b > 0$ のとき、$\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2$ であることを示す。

2. 解き方の手順

(1)

$\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}$ を示す。

両辺の差を考えると、

$\frac{a+b}{2} - \sqrt{ab} = \frac{a+b-2\sqrt{ab}}{2} = \frac{(\sqrt{a} - \sqrt{b})^2}{2}$

$a \geq 0$, $b \geq 0$ より、 $(\sqrt{a} - \sqrt{b})^2 \geq 0$ であるから、

$\frac{(\sqrt{a} - \sqrt{b})^2}{2} \geq 0$

したがって、$\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}$ が成り立つ。

等号が成り立つのは、$\sqrt{a} - \sqrt{b} = 0$ のとき、つまり $a=b$ のときである。

(2)

$\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2$ を示す。

両辺の差を考えると、

$\frac{b}{a} + \frac{a}{b} - 2 = \frac{b^2 + a^2 - 2ab}{ab} = \frac{(a-b)^2}{ab}$

$a>0$, $b>0$ より $ab > 0$ であり、$(a-b)^2 \geq 0$ であるから、

$\frac{(a-b)^2}{ab} \geq 0$

したがって、$\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2$ が成り立つ。

3. 最終的な答え

(1) $\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}$ が成り立つ。等号が成り立つのは $a=b$ のとき。

(2) $\frac{b}{a} + \frac{a}{b} \geq 2$ が成り立つ。