$A = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \sin x \, dx$, $B = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \cos x \, dx$, $C = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \tan x \, dx$ の値をそれぞれ計算し、小さい順に並べる。

解析学積分定積分三角関数広義積分
2025/6/9

1. 問題の内容

A=0π2sinxdxA = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \sin x \, dx, B=0π2cosxdxB = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \cos x \, dx, C=0π2tanxdxC = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \tan x \, dx の値をそれぞれ計算し、小さい順に並べる。

2. 解き方の手順

まず、Aの値を計算します。
sinxdx=cosx+C\int \sin x \, dx = - \cos x + C
なので、
A=0π2sinxdx=[cosx]0π2=cos(π2)(cos(0))=0+1=1A = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \sin x \, dx = [-\cos x]_{0}^{\frac{\pi}{2}} = -\cos(\frac{\pi}{2}) - (-\cos(0)) = -0 + 1 = 1
次に、Bの値を計算します。
cosxdx=sinx+C\int \cos x \, dx = \sin x + C
なので、
B=0π2cosxdx=[sinx]0π2=sin(π2)sin(0)=10=1B = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \cos x \, dx = [\sin x]_{0}^{\frac{\pi}{2}} = \sin(\frac{\pi}{2}) - \sin(0) = 1 - 0 = 1
最後に、Cの値を計算します。
tanxdx=sinxcosxdx\int \tan x \, dx = \int \frac{\sin x}{\cos x} \, dx
ここで、u=cosxu = \cos x とおくと、du=sinxdxdu = -\sin x \, dx となるので、
sinxcosxdx=1udu=lnu+C=lncosx+C\int \frac{\sin x}{\cos x} \, dx = \int \frac{-1}{u} \, du = -\ln|u| + C = -\ln|\cos x| + C
したがって、
C=0π2tanxdx=[lncosx]0π2=lncos(π2)(lncos(0))=ln(0)+ln(1)C = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \tan x \, dx = [-\ln|\cos x|]_{0}^{\frac{\pi}{2}} = -\ln|\cos(\frac{\pi}{2})| - (-\ln|\cos(0)|) = -\ln(0) + \ln(1)
cos(π2)=0\cos(\frac{\pi}{2}) = 0 なので、ln(0)\ln(0) は定義されず、x=π2x = \frac{\pi}{2}tanx\tan x が定義されないため、広義積分として考える必要があります。
limaπ20atanxdx=limaπ2[lncosx]0a=limaπ2(lncosa(lncos0))=limaπ2(lncosa)\lim_{a \to \frac{\pi}{2}-} \int_{0}^{a} \tan x \, dx = \lim_{a \to \frac{\pi}{2}-} [-\ln|\cos x|]_{0}^{a} = \lim_{a \to \frac{\pi}{2}-} (-\ln|\cos a| - (-\ln|\cos 0|)) = \lim_{a \to \frac{\pi}{2}-} (-\ln|\cos a|)
aaπ2\frac{\pi}{2} に近づくとき、cosa\cos a00 に近づき、lncosa\ln|\cos a|-\infty に近づくため、lncosa-\ln|\cos a|\infty に発散します。
よって、C=C = \infty
A = 1, B = 1, C = \infty なので、A = B < C となります。

3. 最終的な答え

A = B < C
または
AとBは同じ値で、Cが最も大きい。
A, B, Cを小さい順に並べると A = B < C

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