$a, b$ は実数とする。命題「$a+b$ が無理数ならば、$a, b$ の少なくとも一方は無理数である」の真偽を調べる。

数論命題真偽背理法無理数有理数
2025/6/9

1. 問題の内容

a,ba, b は実数とする。命題「a+ba+b が無理数ならば、a,ba, b の少なくとも一方は無理数である」の真偽を調べる。

2. 解き方の手順

この命題の真偽を調べるために、背理法を用いる。
つまり、命題が偽であると仮定し、矛盾を導く。
命題が偽であると仮定すると、「a+ba+b が無理数」であり、「aabb も無理数ではない」となる。
aabb も無理数ではない、ということは、aabb も有理数である、ということである。
aabb が有理数であると仮定すると、
a=pqa = \frac{p}{q}, b=rsb = \frac{r}{s}p,q,r,sp, q, r, s は整数、q0,s0q \neq 0, s \neq 0)と表せる。
このとき、a+ba+b
a+b=pq+rs=ps+qrqsa + b = \frac{p}{q} + \frac{r}{s} = \frac{ps + qr}{qs}
となる。ps+qrps+qrqsqs も整数であり、qs0qs \neq 0 であるから、a+ba+b は有理数である。
ところが、a+ba+b は無理数であると仮定したので、a+ba+b が有理数であるという結論と矛盾する。
したがって、仮定が誤りであり、もとの命題は真である。

3. 最終的な答え

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