(1) 対偶を証明する。「n が 5 の倍数でないならば、n2 は 5 の倍数でない」ことを示す。 n が 5 の倍数でないとき、n は 5k+1,5k+2,5k+3,5k+4 (k は整数)のいずれかで表せる。 - n=5k+1 のとき、n2=(5k+1)2=25k2+10k+1=5(5k2+2k)+1 - n=5k+2 のとき、n2=(5k+2)2=25k2+20k+4=5(5k2+4k)+4 - n=5k+3 のとき、n2=(5k+3)2=25k2+30k+9=5(5k2+6k+1)+4 - n=5k+4 のとき、n2=(5k+4)2=25k2+40k+16=5(5k2+8k+3)+1 いずれの場合も、n2 は 5 で割ると 1 または 4 余る。よって、n2 は 5 の倍数ではない。 したがって、対偶が真であるから、元の命題も真である。
(2) 対偶を証明する。「m も n も 3 の倍数でないならば、mn は 3 の倍数でない」ことを示す。 m も n も 3 の倍数でないとき、m は 3k+1 または 3k+2 (k は整数)で表せ、n は 3l+1 または 3l+2 (lは整数)で表せる。 - m=3k+1 かつ n=3l+1 のとき、mn=(3k+1)(3l+1)=9kl+3k+3l+1=3(3kl+k+l)+1 - m=3k+1 かつ n=3l+2 のとき、mn=(3k+1)(3l+2)=9kl+6k+3l+2=3(3kl+2k+l)+2 - m=3k+2 かつ n=3l+1 のとき、mn=(3k+2)(3l+1)=9kl+3k+6l+2=3(3kl+k+2l)+2 - m=3k+2 かつ n=3l+2 のとき、mn=(3k+2)(3l+2)=9kl+6k+6l+4=3(3kl+2k+2l+1)+1 いずれの場合も、mn は 3 で割ると 1 または 2 余る。よって、mn は 3 の倍数ではない。 したがって、対偶が真であるから、元の命題も真である。