関数 $f(x)$ が積分を含む方程式 $f(x) = x + \int_0^1 f(t)e^t dt$ を満たすとき、$f(x)$ を求める。

解析学積分関数積分方程式
2025/6/10

1. 問題の内容

関数 f(x)f(x) が積分を含む方程式 f(x)=x+01f(t)etdtf(x) = x + \int_0^1 f(t)e^t dt を満たすとき、f(x)f(x) を求める。

2. 解き方の手順

積分 01f(t)etdt\int_0^1 f(t)e^t dt は定数なので、AA とおく。
A=01f(t)etdtA = \int_0^1 f(t)e^t dt
すると、f(x)f(x) は次のように書ける。
f(x)=x+Af(x) = x + A
この式を元の積分に代入する。
A=01(t+A)etdtA = \int_0^1 (t+A)e^t dt
右辺の積分を計算する。
A=01tetdt+A01etdtA = \int_0^1 te^t dt + A\int_0^1 e^t dt
部分積分 tetdt\int te^t dt を計算する。
u=tu = t, dv=etdtdv = e^t dt とすると du=dtdu = dt, v=etv = e^t なので、
tetdt=tetetdt=tetet+C\int te^t dt = te^t - \int e^t dt = te^t - e^t + C
したがって、
01tetdt=[tetet]01=(ee)(01)=1\int_0^1 te^t dt = [te^t - e^t]_0^1 = (e - e) - (0 - 1) = 1
01etdt=[et]01=e1\int_0^1 e^t dt = [e^t]_0^1 = e - 1
これらを代入して、AA についての方程式を得る。
A=1+A(e1)A = 1 + A(e-1)
A=1+AeAA = 1 + Ae - A
2AAe=12A - Ae = 1
A(2e)=1A(2-e) = 1
A=12eA = \frac{1}{2-e}
f(x)=x+Af(x) = x + AAA の値を代入する。
f(x)=x+12ef(x) = x + \frac{1}{2-e}

3. 最終的な答え

f(x)=x+12ef(x) = x + \frac{1}{2-e}

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