数列 $\{a_n\}$ が漸化式 $a_1 = 1$, $a_{n+1} = \frac{3}{4}a_n + 1$ で定義されています。この数列の一般項 $a_n$ と、その極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求めます。

代数学数列漸化式等比数列極限
2025/6/10

1. 問題の内容

数列 {an}\{a_n\} が漸化式 a1=1a_1 = 1, an+1=34an+1a_{n+1} = \frac{3}{4}a_n + 1 で定義されています。この数列の一般項 ana_n と、その極限 limnan\lim_{n \to \infty} a_n を求めます。

2. 解き方の手順

まず、漸化式 an+1=34an+1a_{n+1} = \frac{3}{4}a_n + 1 を変形します。
固定点 αα を求めます。α=34α+1α = \frac{3}{4}α + 1 を解くと、 14α=1\frac{1}{4}α = 1 より α=4α = 4 となります。
そこで、 an+14=34an+14=34an3=34(an4)a_{n+1} - 4 = \frac{3}{4}a_n + 1 - 4 = \frac{3}{4}a_n - 3 = \frac{3}{4}(a_n - 4) と変形できます。
数列 {an4}\{a_n - 4\} は、初項 a14=14=3a_1 - 4 = 1 - 4 = -3, 公比 34\frac{3}{4} の等比数列です。
したがって、 an4=(a14)(34)n1=3(34)n1a_n - 4 = (a_1 - 4)\left(\frac{3}{4}\right)^{n-1} = -3 \left(\frac{3}{4}\right)^{n-1} となります。
よって、 an=43(34)n1a_n = 4 - 3\left(\frac{3}{4}\right)^{n-1} が一般項です。
次に、極限を求めます。
limnan=limn(43(34)n1)\lim_{n \to \infty} a_n = \lim_{n \to \infty} \left(4 - 3\left(\frac{3}{4}\right)^{n-1}\right)
34<1\left|\frac{3}{4}\right| < 1 より、 limn(34)n1=0\lim_{n \to \infty} \left(\frac{3}{4}\right)^{n-1} = 0 なので、
limnan=430=4\lim_{n \to \infty} a_n = 4 - 3 \cdot 0 = 4 となります。

3. 最終的な答え

一般項: an=43(34)n1a_n = 4 - 3\left(\frac{3}{4}\right)^{n-1}
極限: limnan=4\lim_{n \to \infty} a_n = 4

「代数学」の関連問題

与えられた3つの2次関数が、2次関数 $y=2x^2$ のグラフをどのように平行移動したものか、そしてそれぞれのグラフの軸と頂点を求める問題です。

二次関数平行移動グラフ頂点
2025/6/13

放物線 $y = 2x^2$ を平行移動したもので、点 $(0, -2)$ を通り、頂点が直線 $y = 2x - 6$ 上にある放物線の方程式を求めよ。

二次関数放物線平行移動頂点方程式
2025/6/13

初項から第n項までの和 $S_n$ が与えられた数列 ${a_n}$ の一般項 $a_n$ を求める問題です。以下の4つの $S_n$ について $a_n$ を求めます。 (1) $S_n = n^2...

数列級数一般項
2025/6/13

放物線 $y=x^2$ を平行移動して、2点 $(2, 3)$ と $(5, 0)$ を通るようにしたとき、その放物線をグラフとする2次関数を $y = x^2 - \text{コ}x + \text...

二次関数放物線平行移動連立方程式展開
2025/6/13

(1) $a > 0$ とする。2次関数 $y = ax^2 - 4ax + 2$ ($1 \le x \le 5$) について、この関数の最大値が7のとき、定数 $a$ の値を求めよ。 (2) この...

二次関数最大値最小値平方完成平行移動
2025/6/13

与えられた連立一次方程式を解く問題です。 $$ \begin{cases} 3x - 2y = 4 \\ 2y = 5x - 8 \end{cases} $$

連立一次方程式方程式代入法
2025/6/13

与えられた二次方程式 $3x^2 + 5x + 2 = 0$ を因数分解を用いて解き、$x$ の値を求める問題です。与えられた図は、たすき掛けによる因数分解の手順を示しています。

二次方程式因数分解解の公式たすき掛け
2025/6/13

行列 $A = \frac{1}{2} \begin{pmatrix} 1 & a \\ 2-a & 1 \end{pmatrix}$ と $B = \frac{1}{2} \begin{pmatri...

行列連立方程式線形代数
2025/6/13

7人乗りのタクシーと5人乗りのタクシーを合わせて8台使い、47人の客を運びたい。7人乗りのタクシーの料金は800円、5人乗りのタクシーの料金は720円である。全体の料金が6100円を超えないようにする...

連立方程式不等式文章題整数解
2025/6/13

(1) 2次関数 $y = \frac{1}{4}x^2 - 3x + 10$ ($2 \le x \le 8$) のグラフの頂点の座標と軸の方程式を求める。 (2) この関数が定義域内で最大値および...

二次関数平方完成最大値最小値グラフ
2025/6/13