1個のサイコロを連続して振り、偶数の目が4回出たら試行を終了する。 (1) 5回目に3度目の偶数が出る確率を求める。 (2) 6回以内で試行が終了する確率を求める。 (3) 6回で終了し、6回のうちちょうど1回が1の目である確率を求める。

確率論・統計学確率二項分布条件付き確率サイコロ
2025/6/10

1. 問題の内容

1個のサイコロを連続して振り、偶数の目が4回出たら試行を終了する。
(1) 5回目に3度目の偶数が出る確率を求める。
(2) 6回以内で試行が終了する確率を求める。
(3) 6回で終了し、6回のうちちょうど1回が1の目である確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) 5回目に3度目の偶数が出る確率
4回中2回偶数が出て、5回目に偶数が出る確率を求める。
4回中2回偶数が出る確率は、二項分布で計算できる。
4C2(12)2(12)2=6×14×14=616=38{}_4 C_2 \left(\frac{1}{2}\right)^2 \left(\frac{1}{2}\right)^2 = 6 \times \frac{1}{4} \times \frac{1}{4} = \frac{6}{16} = \frac{3}{8}
5回目に偶数が出る確率は 12\frac{1}{2} である。
したがって、求める確率は
38×12=316\frac{3}{8} \times \frac{1}{2} = \frac{3}{16}
(2) 6回以内で試行が終了する確率
4回、5回、6回で終了する確率をそれぞれ計算し、それらを足し合わせる。
4回で終了する確率は、4回連続で偶数が出る確率である。
(12)4=116\left(\frac{1}{2}\right)^4 = \frac{1}{16}
5回で終了する確率は、4回中3回偶数が出て、5回目に偶数が出る確率である。
4C3(12)3(12)1×12=4×18×12×12=432=18{}_4 C_3 \left(\frac{1}{2}\right)^3 \left(\frac{1}{2}\right)^1 \times \frac{1}{2} = 4 \times \frac{1}{8} \times \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{4}{32} = \frac{1}{8}
6回で終了する確率は、5回中3回偶数が出て、6回目に偶数が出る確率である。
5C3(12)3(12)2×12=10×18×14×12=1064=532{}_5 C_3 \left(\frac{1}{2}\right)^3 \left(\frac{1}{2}\right)^2 \times \frac{1}{2} = 10 \times \frac{1}{8} \times \frac{1}{4} \times \frac{1}{2} = \frac{10}{64} = \frac{5}{32}
したがって、求める確率は
116+18+532=232+432+532=1132\frac{1}{16} + \frac{1}{8} + \frac{5}{32} = \frac{2}{32} + \frac{4}{32} + \frac{5}{32} = \frac{11}{32}
(3) 6回で終了し、6回のうちちょうど1回が1の目である確率
6回で終了するためには、5回までに偶数が3回出て、6回目に偶数が出る必要がある。
また、6回のうちちょうど1回が1の目であるということである。
つまり、残り5回のうち、偶数3回、1が1回、奇数(1以外)が1回出る必要がある。
5回中1が1回、奇数2回、偶数2回の出る順番は、
5C1×4C2=5×6=30{}_5 C_1 \times {}_4 C_2 = 5 \times 6 = 30
通り
5回目までの確率は、3065\frac{30}{6^5}であり、6回目の偶数は36\frac{3}{6}だから、
3065×36=307776×3=907776=5432 \frac{30}{6^5} \times \frac{3}{6} = \frac{30}{7776} \times 3 = \frac{90}{7776} = \frac{5}{432}
5回中3回偶数、1が1回、その他奇数1回の出る順番は
5C3×2C1=10×2=20 {}_5C_3 \times {}_2C_1 = 10 \times 2 = 20
2065=207776 \frac{20}{6^5} = \frac{20}{7776}
6回目に偶数が出る確率は36=12\frac{3}{6} = \frac{1}{2}なので、確率は
207776×12=107776=53888 \frac{20}{7776} \times \frac{1}{2} = \frac{10}{7776} = \frac{5}{3888}
6回で終了する確率を計算すると、6回目に4回目の偶数が出れば良いので、それまでに偶数は3回である。
その場合、1が1回、奇数(1以外)が1回含まれる。
5回までに偶数が3回、1が1回、その他奇数が1回である場合の数:
5!3!1!1!×(12)3×(16)1×(26)1=5!3!1!1!×865=20×264=20×1648=5162 \frac{5!}{3!1!1!} \times (\frac{1}{2})^3 \times (\frac{1}{6})^1 \times (\frac{2}{6})^1 = \frac{5!}{3!1!1!} \times \frac{8}{6^5} = 20 \times \frac{2}{6^4} = 20 \times \frac{1}{648} = \frac{5}{162}
この時、6回目に偶数が出れば良いので、確率は:
5162×12=5324 \frac{5}{162} \times \frac{1}{2} = \frac{5}{324}

3. 最終的な答え

(1) ア/イウ = 3/16
(2) エオ/カキ = 11/32
(3) ク/ケコ = 5/324

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