一辺の長さが1の正四面体OABCにおいて、辺BC上に点Pをとり、線分BPの長さを$x$とします。 (1) 三角形OAPの面積を$x$で表してください。 (2) Pが辺BC上を動くとき、三角形OAPの面積の最小値を求めてください。

幾何学空間図形正四面体面積ベクトル
2025/6/11

1. 問題の内容

一辺の長さが1の正四面体OABCにおいて、辺BC上に点Pをとり、線分BPの長さをxxとします。
(1) 三角形OAPの面積をxxで表してください。
(2) Pが辺BC上を動くとき、三角形OAPの面積の最小値を求めてください。

2. 解き方の手順

(1) 三角形OAPの面積をxxで表す。
正四面体OABCにおいて、Oから辺BCに垂線を下ろし、その交点をMとすると、MはBCの中点になります。OMの長さは、正三角形OBCの高さなので、OM=32OM = \frac{\sqrt{3}}{2}です。
次に、Pから辺OAに垂線を下ろし、その交点をHとします。
三角形OAPの面積は12×OA×PH\frac{1}{2} \times OA \times PHで計算できます。OA=1OA = 1なので、12PH\frac{1}{2} PHを求めれば良いです。
Pは辺BC上にあるので、BP=xBP = xなら、PC=1xPC = 1-xです。
点PからOAに下ろした垂線の足Hについて、PHを求めるためには、空間ベクトルを使うのが便利です。
OA=a,OB=b,OC=c\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OB} = \vec{b}, \vec{OC} = \vec{c}とすると、
OP=(1x)OB+xOC=(1x)b+xc\vec{OP} = (1-x)\vec{OB} + x\vec{OC} = (1-x)\vec{b} + x\vec{c}
OH=kOA=ka\vec{OH} = k\vec{OA} = k\vec{a}とおくと、PHOA\vec{PH} \perp \vec{OA}なので、PHOA=0\vec{PH} \cdot \vec{OA} = 0
PH=OHOP=ka(1x)bxc\vec{PH} = \vec{OH} - \vec{OP} = k\vec{a} - (1-x)\vec{b} - x\vec{c}
PHOA=(ka(1x)bxc)a=ka2(1x)(ba)x(ca)=0\vec{PH} \cdot \vec{OA} = (k\vec{a} - (1-x)\vec{b} - x\vec{c}) \cdot \vec{a} = k|\vec{a}|^2 - (1-x)(\vec{b} \cdot \vec{a}) - x(\vec{c} \cdot \vec{a}) = 0
正四面体なので、a2=b2=c2=1|\vec{a}|^2 = |\vec{b}|^2 = |\vec{c}|^2 = 1
ab=bc=ca=1×1×cos60=12\vec{a} \cdot \vec{b} = \vec{b} \cdot \vec{c} = \vec{c} \cdot \vec{a} = 1 \times 1 \times \cos{60^\circ} = \frac{1}{2}
k(1x)12x12=0k - (1-x)\frac{1}{2} - x\frac{1}{2} = 0
k=12x2+x2=12k = \frac{1}{2} - \frac{x}{2} + \frac{x}{2} = \frac{1}{2}
よって、OH=12a\vec{OH} = \frac{1}{2} \vec{a}
PH=12a(1x)bxc\vec{PH} = \frac{1}{2} \vec{a} - (1-x)\vec{b} - x\vec{c}
PH2=(12a(1x)bxc)(12a(1x)bxc)|\vec{PH}|^2 = (\frac{1}{2} \vec{a} - (1-x)\vec{b} - x\vec{c}) \cdot (\frac{1}{2} \vec{a} - (1-x)\vec{b} - x\vec{c})
=14a2+(1x)2b2+x2c2(1x)(ab)x(ac)+2x(1x)(bc)= \frac{1}{4}|\vec{a}|^2 + (1-x)^2|\vec{b}|^2 + x^2|\vec{c}|^2 - (1-x)(\vec{a} \cdot \vec{b}) - x(\vec{a} \cdot \vec{c}) + 2x(1-x)(\vec{b} \cdot \vec{c})
=14+(1x)2+x2(1x)12x12+2x(1x)12= \frac{1}{4} + (1-x)^2 + x^2 - (1-x)\frac{1}{2} - x\frac{1}{2} + 2x(1-x)\frac{1}{2}
=14+12x+x2+x212+x2x2+xx2= \frac{1}{4} + 1 - 2x + x^2 + x^2 - \frac{1}{2} + \frac{x}{2} - \frac{x}{2} + x - x^2
=x2x+34= x^2 - x + \frac{3}{4}
PH=x2x+34PH = \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}}
したがって、三角形OAPの面積SSは、
S=12OA×PH=12x2x+34S = \frac{1}{2} OA \times PH = \frac{1}{2} \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}}
(2) 三角形OAPの面積の最小値を求める。
S=12x2x+34=12(x12)2+12S = \frac{1}{2} \sqrt{x^2 - x + \frac{3}{4}} = \frac{1}{2} \sqrt{(x - \frac{1}{2})^2 + \frac{1}{2}}
Pが辺BC上を動くとき、0x10 \le x \le 1
x=12x = \frac{1}{2}のとき、(x12)2(x-\frac{1}{2})^2は最小値0をとります。
このとき、SSは最小値をとるので、
Smin=1212=1222=24S_{min} = \frac{1}{2} \sqrt{\frac{1}{2}} = \frac{1}{2} \frac{\sqrt{2}}{2} = \frac{\sqrt{2}}{4}

3. 最終的な答え

(1) 12x2x+34\frac{1}{2}\sqrt{x^2-x+\frac{3}{4}}
(2) 24\frac{\sqrt{2}}{4}

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