1. 問題の内容
は整数とする。次の命題を証明する。
「 が5の倍数ならば、 は5の倍数である。」
2. 解き方の手順
この命題を直接証明するのは難しいので、対偶を証明する。
元の命題の対偶は、「 が5の倍数でないならば、 は5の倍数でない」である。
が5の倍数でないとき、 は整数 を用いて、, , , のいずれかで表せる。
(i) のとき
は整数なので、 は5で割ると1余る数であり、5の倍数ではない。
(ii) のとき
は整数なので、 は5で割ると4余る数であり、5の倍数ではない。
(iii) のとき
は整数なので、 は5で割ると4余る数であり、5の倍数ではない。
(iv) のとき
は整数なので、 は5で割ると1余る数であり、5の倍数ではない。
したがって、 が5の倍数でないならば、 は5の倍数でない。これは元の命題の対偶であり、対偶が真であるから、元の命題も真である。
3. 最終的な答え
が5の倍数ならば、 は5の倍数である。(証明終わり)