教師データ $D = \{(1,2), (2,3), (4,3), (5,4)\}$ が与えられたとき、最小二乗法によって学習される直線 $f(x) = ax + b$ の $a$ と $b$ の値を求める。ただし、小数第3位を四捨五入する。

応用数学最小二乗法線形回帰統計最適化
2025/6/12

1. 問題の内容

教師データ D={(1,2),(2,3),(4,3),(5,4)}D = \{(1,2), (2,3), (4,3), (5,4)\} が与えられたとき、最小二乗法によって学習される直線 f(x)=ax+bf(x) = ax + baabb の値を求める。ただし、小数第3位を四捨五入する。

2. 解き方の手順

最小二乗法では、以下の式を最小にする aabb を求める。
S=i=1n(yi(axi+b))2S = \sum_{i=1}^{n} (y_i - (ax_i + b))^2
ここで、nn はデータ点の数、(xi,yi)(x_i, y_i) は各データ点である。
SSaabb で偏微分し、それぞれ0とおくと、以下の連立方程式が得られる。
Sa=2i=1nxi(yi(axi+b))=0 \frac{\partial S}{\partial a} = -2\sum_{i=1}^{n} x_i(y_i - (ax_i + b)) = 0
Sb=2i=1n(yi(axi+b))=0 \frac{\partial S}{\partial b} = -2\sum_{i=1}^{n} (y_i - (ax_i + b)) = 0
これを整理すると、
i=1nxiyi=ai=1nxi2+bi=1nxi \sum_{i=1}^{n} x_iy_i = a\sum_{i=1}^{n} x_i^2 + b\sum_{i=1}^{n} x_i
i=1nyi=ai=1nxi+nb \sum_{i=1}^{n} y_i = a\sum_{i=1}^{n} x_i + nb
今回のデータに対して、
i=14xi=1+2+4+5=12\sum_{i=1}^{4} x_i = 1 + 2 + 4 + 5 = 12
i=14yi=2+3+3+4=12\sum_{i=1}^{4} y_i = 2 + 3 + 3 + 4 = 12
i=14xi2=12+22+42+52=1+4+16+25=46\sum_{i=1}^{4} x_i^2 = 1^2 + 2^2 + 4^2 + 5^2 = 1 + 4 + 16 + 25 = 46
i=14xiyi=(1)(2)+(2)(3)+(4)(3)+(5)(4)=2+6+12+20=40\sum_{i=1}^{4} x_iy_i = (1)(2) + (2)(3) + (4)(3) + (5)(4) = 2 + 6 + 12 + 20 = 40
n=4n = 4
上記の連立方程式に代入すると、
40=46a+12b 40 = 46a + 12b
12=12a+4b 12 = 12a + 4b
2番目の式を3倍すると、36=36a+12b36 = 36a + 12b となる。
1番目の式からこの式を引くと、
4036=(4636)a40 - 36 = (46 - 36)a
4=10a4 = 10a
a=410=0.4a = \frac{4}{10} = 0.4
これを2番目の式に代入すると、
12=12(0.4)+4b12 = 12(0.4) + 4b
12=4.8+4b12 = 4.8 + 4b
4b=124.8=7.24b = 12 - 4.8 = 7.2
b=7.24=1.8b = \frac{7.2}{4} = 1.8

3. 最終的な答え

(a) a=0.4a = 0.4
(b) b=1.8b = 1.8

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