袋の中に赤球3個と白球2個、合計5個の球が入っている。この袋から一度に2個の球を取り出す。 (1) 取り出した球に含まれる赤球の個数の期待値を求める。 (2) 取り出した球に含まれる白球の個数の期待値を求める。

確率論・統計学期待値組み合わせ確率
2025/6/12

1. 問題の内容

袋の中に赤球3個と白球2個、合計5個の球が入っている。この袋から一度に2個の球を取り出す。
(1) 取り出した球に含まれる赤球の個数の期待値を求める。
(2) 取り出した球に含まれる白球の個数の期待値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 赤球の個数の期待値
まず、2個の球を取り出す方法の総数を求める。これは、5個から2個を選ぶ組み合わせなので、
5C2=5!2!(52)!=5×42×1=10_{5}C_{2} = \frac{5!}{2!(5-2)!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10通り。
次に、取り出した球に含まれる赤球の個数ごとに確率を計算する。
* 赤球が0個の場合:白球2個を取り出す。2C2=1_{2}C_{2} = 1通り。確率は110\frac{1}{10}
* 赤球が1個の場合:赤球1個と白球1個を取り出す。3C1×2C1=3×2=6_{3}C_{1} \times _{2}C_{1} = 3 \times 2 = 6通り。確率は610\frac{6}{10}
* 赤球が2個の場合:赤球2個を取り出す。3C2=3!2!(32)!=3×22×1=3_{3}C_{2} = \frac{3!}{2!(3-2)!} = \frac{3 \times 2}{2 \times 1} = 3通り。確率は310\frac{3}{10}
したがって、赤球の個数の期待値は、
E(赤球)=0×110+1×610+2×310=0+610+610=1210=1.2E(赤球) = 0 \times \frac{1}{10} + 1 \times \frac{6}{10} + 2 \times \frac{3}{10} = 0 + \frac{6}{10} + \frac{6}{10} = \frac{12}{10} = 1.2
(2) 白球の個数の期待値
同様に、取り出した球に含まれる白球の個数ごとに確率を計算する。
* 白球が0個の場合:赤球2個を取り出す。3C2=3_{3}C_{2} = 3通り。確率は310\frac{3}{10}
* 白球が1個の場合:赤球1個と白球1個を取り出す。3C1×2C1=3×2=6_{3}C_{1} \times _{2}C_{1} = 3 \times 2 = 6通り。確率は610\frac{6}{10}
* 白球が2個の場合:白球2個を取り出す。2C2=1_{2}C_{2} = 1通り。確率は110\frac{1}{10}
したがって、白球の個数の期待値は、
E(白球)=0×310+1×610+2×110=0+610+210=810=0.8E(白球) = 0 \times \frac{3}{10} + 1 \times \frac{6}{10} + 2 \times \frac{1}{10} = 0 + \frac{6}{10} + \frac{2}{10} = \frac{8}{10} = 0.8

3. 最終的な答え

(1) 取り出した球に含まれる赤球の個数の期待値: 1.2個
(2) 取り出した球に含まれる白球の個数の期待値: 0.8個

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