高校生3万人の数学のテストの平均点は52点、標準偏差は16点です。この受験者の中から400人を任意に選んだとき、この400人の平均点が51点以上である確率を求めます。

確率論・統計学標本平均正規分布標準偏差確率統計的推測
2025/6/12

1. 問題の内容

高校生3万人の数学のテストの平均点は52点、標準偏差は16点です。この受験者の中から400人を任意に選んだとき、この400人の平均点が51点以上である確率を求めます。

2. 解き方の手順

まず、標本平均 X\overline{X} の分布を考えます。母集団の平均がμ=52\mu = 52, 標準偏差がσ=16\sigma = 16であるとき、サイズ n=400n = 400 の標本平均 X\overline{X} は近似的に正規分布 N(μ,σ2n)N(\mu, \frac{\sigma^2}{n}) に従います。つまり、N(52,162400)N(52, \frac{16^2}{400}) に従います。
次に、X\overline{X} の標準偏差 σX\sigma_{\overline{X}} を計算します。
σX=σn=16400=1620=45=0.8\sigma_{\overline{X}} = \frac{\sigma}{\sqrt{n}} = \frac{16}{\sqrt{400}} = \frac{16}{20} = \frac{4}{5} = 0.8
X\overline{X} が51点以上である確率を求めるために、X\overline{X} を標準化します。標準化された変数 ZZ は以下の式で表されます。
Z=XμσXZ = \frac{\overline{X} - \mu}{\sigma_{\overline{X}}}
X=51\overline{X} = 51 のとき、ZZ の値は以下のようになります。
Z=51520.8=10.8=1.25Z = \frac{51 - 52}{0.8} = \frac{-1}{0.8} = -1.25
求めたい確率は、P(X51)=P(Z1.25)P(\overline{X} \geq 51) = P(Z \geq -1.25) です。標準正規分布表を使って P(Z1.25)P(Z \geq -1.25) を求めます。P(Z1.25)=1P(Z<1.25)=1P(Z>1.25)=P(Z<1.25)P(Z \geq -1.25) = 1 - P(Z < -1.25) = 1 - P(Z > 1.25) = P(Z < 1.25).
標準正規分布表より P(Z<1.25)0.8944P(Z < 1.25) \approx 0.8944 となります。

3. 最終的な答え

したがって、400人の平均点が51点以上である確率は約0.8944です。

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