$\mathbb{R}^3$ において、与えられたベクトルが線形独立か線形従属かを調べる問題です。具体的には、(a), (b), (c), (d)の各セットに対して、ベクトルが線形独立であるか、線形従属であるかを判断します。(c) のみ $\mathbb{R}^3$のベクトルが4つ与えられています。

代数学線形代数線形独立線形従属行列式ベクトル
2025/6/13

1. 問題の内容

R3\mathbb{R}^3 において、与えられたベクトルが線形独立か線形従属かを調べる問題です。具体的には、(a), (b), (c), (d)の各セットに対して、ベクトルが線形独立であるか、線形従属であるかを判断します。(c) のみ R3\mathbb{R}^3のベクトルが4つ与えられています。

2. 解き方の手順

線形独立性を調べるには、与えられたベクトルを列ベクトルとして並べた行列を作り、その行列のランクを計算します。
* もし行列が正方行列(行数と列数が同じ)であるならば、行列式を計算することで線形独立性を判断できます。行列式が0でなければ線形独立、0ならば線形従属です。
* 行列が正方行列でない場合や、ランクを直接計算する場合は、行列を階段行列に変形し、非ゼロの行の数を数えることでランクを求めます。ランクが列の数と一致すれば線形独立、そうでなければ線形従属です。
* (c)のようにベクトルが4つ与えられた場合、R3\mathbb{R}^3のベクトルは3つまでしか線形独立になりえないので、与えられたベクトルは線形従属になります。
(a)
行列 AA を以下のように定義します。
A = \begin{bmatrix}
1 & 3 & 1 \\
2 & 5 & 3 \\
1 & 3 & 2
\end{bmatrix}
行列式を計算します。
\det(A) = 1(5 \cdot 2 - 3 \cdot 3) - 3(2 \cdot 2 - 3 \cdot 1) + 1(2 \cdot 3 - 5 \cdot 1) = 1(10 - 9) - 3(4 - 3) + 1(6 - 5) = 1 - 3 + 1 = -1
det(A)=10\det(A) = -1 \neq 0 なので、ベクトルは線形独立です。
(b)
行列 BB を以下のように定義します。
B = \begin{bmatrix}
1 & 3 & 2 \\
3 & 7 & 5 \\
2 & 4 & 3
\end{bmatrix}
行列式を計算します。
\det(B) = 1(7 \cdot 3 - 5 \cdot 4) - 3(3 \cdot 3 - 5 \cdot 2) + 2(3 \cdot 4 - 7 \cdot 2) = 1(21 - 20) - 3(9 - 10) + 2(12 - 14) = 1 + 3 - 4 = 0
det(B)=0\det(B) = 0 なので、ベクトルは線形従属です。
(c)
R3\mathbb{R}^3のベクトルが4つあるので、線形従属です。
(d)
行列 DD を以下のように定義します。
D = \begin{bmatrix}
2 & 1 & 1 \\
1 & 1 & 2 \\
1 & 2 & 1
\end{bmatrix}
行列式を計算します。
\det(D) = 2(1 \cdot 1 - 2 \cdot 2) - 1(1 \cdot 1 - 2 \cdot 1) + 1(1 \cdot 2 - 1 \cdot 1) = 2(1 - 4) - 1(1 - 2) + 1(2 - 1) = 2(-3) - (-1) + 1 = -6 + 1 + 1 = -4
det(D)=40\det(D) = -4 \neq 0 なので、ベクトルは線形独立です。

3. 最終的な答え

(a) 線形独立
(b) 線形従属
(c) 線形従属
(d) 線形独立

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