多項式 $P(x) = x^3 - (a-1)x^2 + (b-5)x + a - 2b + 10$ が与えられており、$P(-1) = 0$ が成り立つ。 (1) $b$ の値を求める。 (2) $P(x)$ を因数分解し、方程式 $P(x) = 0$ が虚数解を持つような $a$ の値の範囲を求める。 (3) 方程式 $P(x) = 0$ が異なる3つの実数解を持つような $a$ の値の範囲を求め、そのとき、異なる3つの実数解の和を $p$、積を $q$ とおき、$p^3 + 3q + 5 = 0$ となる $a$ の値を求める。

1. 問題の内容

多項式 $P(x) = x^3 - (a-1)x^2 + (b-5)x + a - 2b + 10$ が与えられており、$P(-1) = 0$ が成り立つ。

(1) $b$ の値を求める。

(2) $P(x)$ を因数分解し、方程式 $P(x) = 0$ が虚数解を持つような $a$ の値の範囲を求める。

(3) 方程式 $P(x) = 0$ が異なる3つの実数解を持つような $a$ の値の範囲を求め、そのとき、異なる3つの実数解の和を $p$、積を $q$ とおき、$p^3 + 3q + 5 = 0$ となる $a$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) $P(-1) = 0$ より、

$(-1)^3 - (a-1)(-1)^2 + (b-5)(-1) + a - 2b + 10 = 0$

$-1 - (a-1) - (b-5) + a - 2b + 10 = 0$

$-1 - a + 1 - b + 5 + a - 2b + 10 = 0$

$-3b + 15 = 0$

$3b = 15$

$b = 5$

(2) $b = 5$ を $P(x)$ に代入すると、

$P(x) = x^3 - (a-1)x^2 + (5-5)x + a - 2(5) + 10$

$P(x) = x^3 - (a-1)x^2 + a$

$P(-1) = 0$ なので、$P(x)$ は $x + 1$ を因数に持つ。

$P(x) = (x + 1)(x^2 - ax + a)$

方程式 $P(x) = 0$ が虚数解を持つとき、$x^2 - ax + a = 0$ が虚数解を持つ。

判別式 $D = a^2 - 4a < 0$

$a(a - 4) < 0$

$0 < a < 4$

(3) 方程式 $P(x) = 0$ が異なる3つの実数解を持つとき、$x^2 - ax + a = 0$ が $x = -1$ と異なる2つの実数解を持つ。

まず、$x = -1$ が解でないことを確認する。

$(-1)^2 - a(-1) + a = 1 + a + a = 2a + 1 \neq 0$ より、$a \neq -\frac{1}{2}$

次に、判別式 $D = a^2 - 4a > 0$

$a(a - 4) > 0$

$a < 0$ または $a > 4$

したがって、$a < 0$ または $a > 4$

異なる3つの実数解は $-1, \alpha, \beta$ である。

$\alpha + \beta = a$

$\alpha \beta = a$

$p = -1 + \alpha + \beta = -1 + a$

$q = (-1)\alpha\beta = -a$

$p^3 + 3q + 5 = (-1 + a)^3 + 3(-a) + 5 = 0$

$(-1)^3 + 3(-1)^2a + 3(-1)a^2 + a^3 - 3a + 5 = 0$

$-1 + 3a - 3a^2 + a^3 - 3a + 5 = 0$

$a^3 - 3a^2 + 4 = 0$

$(a+1)(a^2 - 4a + 4) = 0$

$(a+1)(a-2)^2 = 0$

$a = -1$ または $a = 2$

$a < 0$ または $a > 4$ より、$a = -1$

3. 最終的な答え

(1) $b = 5$

(2) $P(x) = (x + 1)(x^2 - ax + a)$, $0 < a < 4$

(3) $a < 0$ または $a > 4$, $a = -1$