点 $(5,0)$ を通り、傾きが $a$ の直線が、円 $x^2 + y^2 = 9$ と異なる2点P, Qで交わるとき、以下の問いに答える問題です。 (1) $a$ の値の範囲を求めよ。 (2) PとQの中点をMとする。$a$ を動かすとき、点Mの軌跡を求めよ。

幾何学直線軌跡判別式
2025/6/14

1. 問題の内容

(5,0)(5,0) を通り、傾きが aa の直線が、円 x2+y2=9x^2 + y^2 = 9 と異なる2点P, Qで交わるとき、以下の問いに答える問題です。
(1) aa の値の範囲を求めよ。
(2) PとQの中点をMとする。aa を動かすとき、点Mの軌跡を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
(5,0)(5,0) を通り、傾きが aa の直線の方程式は、
y=a(x5)y = a(x - 5)
y=ax5ay = ax - 5a
x2+y2=9x^2 + y^2 = 9 と直線 y=ax5ay = ax - 5a が異なる2点で交わる条件を求める。
直線を円の方程式に代入すると、
x2+(ax5a)2=9x^2 + (ax - 5a)^2 = 9
x2+a2x210a2x+25a2=9x^2 + a^2x^2 - 10a^2x + 25a^2 = 9
(1+a2)x210a2x+25a29=0(1 + a^2)x^2 - 10a^2x + 25a^2 - 9 = 0
この2次方程式が異なる2つの実数解をもつ条件は、判別式 D>0D > 0 である。
D=(10a2)24(1+a2)(25a29)>0D = (-10a^2)^2 - 4(1 + a^2)(25a^2 - 9) > 0
100a44(25a29+25a49a2)>0100a^4 - 4(25a^2 - 9 + 25a^4 - 9a^2) > 0
100a4100a2+36100a4+36a2>0100a^4 - 100a^2 + 36 - 100a^4 + 36a^2 > 0
64a2+36>0-64a^2 + 36 > 0
64a2<3664a^2 < 36
a2<3664=916a^2 < \frac{36}{64} = \frac{9}{16}
34<a<34-\frac{3}{4} < a < \frac{3}{4}
(2)
PとQの中点Mの座標を(X,Y)(X, Y)とする。
X=x1+x22X = \frac{x_1 + x_2}{2}, Y=y1+y22Y = \frac{y_1 + y_2}{2}
ただし、x1x_1, x2x_2(1+a2)x210a2x+25a29=0(1 + a^2)x^2 - 10a^2x + 25a^2 - 9 = 0 の2つの解である。
解と係数の関係より、x1+x2=10a21+a2x_1 + x_2 = \frac{10a^2}{1 + a^2}
X=1210a21+a2=5a21+a2X = \frac{1}{2} \cdot \frac{10a^2}{1 + a^2} = \frac{5a^2}{1 + a^2}
Y=a(X5)=a(5a21+a25)=a(5a255a21+a2)=5a1+a2Y = a(X - 5) = a(\frac{5a^2}{1 + a^2} - 5) = a(\frac{5a^2 - 5 - 5a^2}{1 + a^2}) = \frac{-5a}{1 + a^2}
X=5a21+a2X = \frac{5a^2}{1 + a^2}より、X(1+a2)=5a2X(1 + a^2) = 5a^2
X+Xa2=5a2X + Xa^2 = 5a^2
X=(5X)a2X = (5 - X)a^2
a2=X5Xa^2 = \frac{X}{5 - X}
Y=5a1+a2Y = \frac{-5a}{1 + a^2}より、Y2=25a2(1+a2)2=25a21+2a2+a4Y^2 = \frac{25a^2}{(1 + a^2)^2} = \frac{25a^2}{1 + 2a^2 + a^4}
Y2=25(X5X)(1+X5X)2=25X5X(55X)2=25X5X(5X)225=X(5X)Y^2 = \frac{25(\frac{X}{5 - X})}{(1 + \frac{X}{5 - X})^2} = \frac{25\frac{X}{5 - X}}{(\frac{5}{5 - X})^2} = \frac{25X}{5 - X} \cdot \frac{(5 - X)^2}{25} = X(5 - X)
Y2=5XX2Y^2 = 5X - X^2
X2+Y25X=0X^2 + Y^2 - 5X = 0
(X52)2+Y2=(52)2=254(X - \frac{5}{2})^2 + Y^2 = (\frac{5}{2})^2 = \frac{25}{4}
(X52)2+Y2=254(X - \frac{5}{2})^2 + Y^2 = \frac{25}{4} は、中心 (52,0)(\frac{5}{2}, 0), 半径 52\frac{5}{2} の円を表す。
ただし、x2+y2=9x^2 + y^2 = 9 の内部にある部分のみ。
X=5a21+a2X = \frac{5a^2}{1 + a^2} であり、a2<916a^2 < \frac{9}{16} より、
X<59161+916=45162516=4525=95X < \frac{5 \cdot \frac{9}{16}}{1 + \frac{9}{16}} = \frac{\frac{45}{16}}{\frac{25}{16}} = \frac{45}{25} = \frac{9}{5}
X>0X > 0 であるから、
(X52)2+Y2=254(X - \frac{5}{2})^2 + Y^2 = \frac{25}{4} で、0<X<950 < X < \frac{9}{5} の部分。

3. 最終的な答え

(1) 34<a<34-\frac{3}{4} < a < \frac{3}{4}
(2) (x52)2+y2=254(x - \frac{5}{2})^2 + y^2 = \frac{25}{4} , ただし 0<x<950 < x < \frac{9}{5}

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