逆三角関数を含む方程式を解く問題です。 (1) $\sin^{-1} x = \tan^{-1} \sqrt{5}$ を解きます。 (2) $\sin^{-1} x = \sin^{-1} \frac{1}{3} + \sin^{-1} \frac{7}{9}$ を解きます。

1. 問題の内容

逆三角関数を含む方程式を解く問題です。

(1) $\sin^{-1} x = \tan^{-1} \sqrt{5}$ を解きます。

(2) $\sin^{-1} x = \sin^{-1} \frac{1}{3} + \sin^{-1} \frac{7}{9}$ を解きます。

2. 解き方の手順

(1) $\sin^{-1} x = \tan^{-1} \sqrt{5}$

まず、$\theta = \tan^{-1} \sqrt{5}$ とおきます。このとき、$\tan \theta = \sqrt{5}$ です。

$\tan^2 \theta + 1 = \sec^2 \theta$ より、$\sec^2 \theta = (\sqrt{5})^2 + 1 = 6$ です。

したがって、$\cos^2 \theta = \frac{1}{6}$ となります。$\cos \theta = \pm \frac{1}{\sqrt{6}}$ です。

ここで、$\tan^{-1} \sqrt{5}$ の値域は $(-\frac{\pi}{2}, \frac{\pi}{2})$ なので、$\cos \theta > 0$ となり、$\cos \theta = \frac{1}{\sqrt{6}}$ となります。

$\sin^2 \theta = 1 - \cos^2 \theta = 1 - \frac{1}{6} = \frac{5}{6}$ より、$\sin \theta = \pm \frac{\sqrt{5}}{\sqrt{6}}$ となります。

同様に、$\tan^{-1} \sqrt{5}$ の値域から $\sin \theta$ の符号は正なので、$\sin \theta = \frac{\sqrt{5}}{\sqrt{6}}$ となります。

したがって、$\sin^{-1} x = \theta$ より、$x = \sin \theta = \frac{\sqrt{5}}{\sqrt{6}} = \frac{\sqrt{30}}{6}$ です。

(2) $\sin^{-1} x = \sin^{-1} \frac{1}{3} + \sin^{-1} \frac{7}{9}$

$\alpha = \sin^{-1} \frac{1}{3}$、$\beta = \sin^{-1} \frac{7}{9}$ とおきます。

$\sin \alpha = \frac{1}{3}$、$\sin \beta = \frac{7}{9}$ です。

$\cos \alpha = \sqrt{1 - \sin^2 \alpha} = \sqrt{1 - (\frac{1}{3})^2} = \sqrt{\frac{8}{9}} = \frac{2\sqrt{2}}{3}$ です。

$\cos \beta = \sqrt{1 - \sin^2 \beta} = \sqrt{1 - (\frac{7}{9})^2} = \sqrt{1 - \frac{49}{81}} = \sqrt{\frac{32}{81}} = \frac{4\sqrt{2}}{9}$ です。

$\sin(\alpha + \beta) = \sin \alpha \cos \beta + \cos \alpha \sin \beta$

$= \frac{1}{3} \cdot \frac{4\sqrt{2}}{9} + \frac{2\sqrt{2}}{3} \cdot \frac{7}{9} = \frac{4\sqrt{2}}{27} + \frac{14\sqrt{2}}{27} = \frac{18\sqrt{2}}{27} = \frac{2\sqrt{2}}{3}$

したがって、$x = \sin(\alpha + \beta) = \frac{2\sqrt{2}}{3}$ です。

3. 最終的な答え

(1) $x = \frac{\sqrt{30}}{6}$

(2) $x = \frac{2\sqrt{2}}{3}$