実数 $x, y$ が3つの不等式 $y \geq 2x - 5$, $y \leq x - 1$, $y \geq 0$ を満たすとき、$x^2 + (y - 3)^2$ の最大値と最小値を求めよ。

代数学不等式最大値最小値領域直線
2025/6/15
## (1) の問題

1. 問題の内容

実数 x,yx, y が3つの不等式 y2x5y \geq 2x - 5, yx1y \leq x - 1, y0y \geq 0 を満たすとき、x2+(y3)2x^2 + (y - 3)^2 の最大値と最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式が表す領域を図示します。
* y2x5y \geq 2x - 5
* yx1y \leq x - 1
* y0y \geq 0
これらの不等式を満たす領域は、3本の直線で囲まれた三角形になります。この三角形の頂点の座標を求めます。
(1) y=2x5y = 2x - 5y=x1y = x - 1 の交点
2x5=x12x - 5 = x - 1 より、 x=4x = 4。よって、y=41=3y = 4 - 1 = 3。交点は (4,3)(4, 3)
(2) y=2x5y = 2x - 5y=0y = 0 の交点
2x5=02x - 5 = 0 より、x=52x = \frac{5}{2}。交点は (52,0)(\frac{5}{2}, 0)
(3) y=x1y = x - 1y=0y = 0 の交点
x1=0x - 1 = 0 より、x=1x = 1。交点は (1,0)(1, 0)
よって、領域の頂点は (4,3)(4, 3), (52,0)(\frac{5}{2}, 0), (1,0)(1, 0) です。
次に、x2+(y3)2x^2 + (y - 3)^2 の最大値と最小値を求めます。これは、点 (x,y)(x, y) と点 (0,3)(0, 3) との距離の二乗を表しています。したがって、頂点 (4,3)(4, 3), (52,0)(\frac{5}{2}, 0), (1,0)(1, 0) のそれぞれについて、x2+(y3)2x^2 + (y - 3)^2 の値を計算します。
* (4,3)(4, 3) のとき: 42+(33)2=16+0=164^2 + (3 - 3)^2 = 16 + 0 = 16
* (52,0)(\frac{5}{2}, 0) のとき: (52)2+(03)2=254+9=25+364=614=15.25(\frac{5}{2})^2 + (0 - 3)^2 = \frac{25}{4} + 9 = \frac{25 + 36}{4} = \frac{61}{4} = 15.25
* (1,0)(1, 0) のとき: 12+(03)2=1+9=101^2 + (0 - 3)^2 = 1 + 9 = 10
したがって、最大値は16、最小値は10となります。

3. 最終的な答え

最大値: 16
最小値: 10
## (2) の問題

1. 問題の内容

座標平面において、2つの不等式 x2+y24x^2 + y^2 \leq 4, y2x+2y \leq 2x + 2 を同時に満たす領域をAとする。点 (x,y)(x, y) が領域Aを動くとき, yxy - x の最大値と最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、x2+y24x^2 + y^2 \leq 4 は原点を中心とする半径2の円の内部と境界を表し、y2x+2y \leq 2x + 2 は直線 y=2x+2y = 2x + 2 の下側と境界を表します。
次に、k=yxk = y - x とおき、y=x+ky = x + k を考えます。この直線が領域Aと共有点を持つときの kk の最大値と最小値を求めれば良いことになります。
y=x+ky = x + kx2+y2=4x^2 + y^2 = 4 に代入して、
x2+(x+k)2=4x^2 + (x + k)^2 = 4
x2+x2+2kx+k2=4x^2 + x^2 + 2kx + k^2 = 4
2x2+2kx+k24=02x^2 + 2kx + k^2 - 4 = 0
この2次方程式が実数解を持つ条件は、判別式 D0D \geq 0 であることです。
D=(2k)24(2)(k24)=4k28k2+32=4k2+320D = (2k)^2 - 4(2)(k^2 - 4) = 4k^2 - 8k^2 + 32 = -4k^2 + 32 \geq 0
4k2324k^2 \leq 32
k28k^2 \leq 8
8k8-\sqrt{8} \leq k \leq \sqrt{8}
22k22-2\sqrt{2} \leq k \leq 2\sqrt{2}
したがって、yxy - x の最大値は 222\sqrt{2} です。これは、直線 y=x+22y = x + 2\sqrt{2} が円 x2+y2=4x^2 + y^2 = 4 と接するときの kk の値です。
次に、直線 y=x+ky = x + k が領域 A と交点を持ちながら傾きが直線 y=2x+2y=2x+2より下になる場合、交点におけるkの最小値は、直線 y=2x+2y=2x+2y=x+ky=x+k が交わる点となります。x+k=2x+2x+k = 2x+2より、x=k2x=k-2y=x+k=2k2y=x+k = 2k-2となります。これらの点が、x2+y24x^2 + y^2 \leq 4を満たす必要があるので、
(k2)2+(2k2)24(k-2)^2 + (2k-2)^2 \leq 4
k24k+4+4k28k+44k^2-4k+4 + 4k^2 - 8k + 4 \leq 4
5k212k+405k^2 - 12k + 4 \leq 0
(5k2)(k2)0(5k-2)(k-2) \leq 0
よって、2/5k22/5 \leq k \leq 2
直線 y=x+ky = x + k が点 (x,y)=(2,2)(x, y) = (-2, -2)を通るとき、y2x+2y \leq 2x + 2 の条件に違反するので、(2,2)(-2, -2) は領域 A に含まれません。
直線 y=x+ky=x+kが領域Aと共有点を持つ時のkの最小値を求める為に、円 x2+y2=4x^2 + y^2 = 4 と直線 y=2x+2y = 2x + 2 の交点を求めます。x2+(2x+2)2=4x^2 + (2x+2)^2 = 4より、x2+4x2+8x+4=4x^2 + 4x^2+8x+4 = 45x2+8x=05x^2 + 8x = 0x(5x+8)=0x(5x+8)=0よりx=0,8/5x = 0, -8/5になります。x=0x=0の時、y=2x+2=2y=2x+2=2, x=8/5x=-8/5の時、y=2x+2=6/5y=2x+2=-6/5。つまり、二つの交点は(0,2),(8/5,6/5)(0, 2), (-8/5, -6/5)です。
これらの点での k=yxk = y - x の値を計算します。
* (0,2)(0, 2)の時: k=20=2k = 2 - 0 = 2
* (8/5,6/5)(-8/5, -6/5)の時: k=6/5(8/5)=2/5k = -6/5 - (-8/5) = 2/5
よって、yxy - x の最小値は 25\frac{2}{5} となります。

3. 最終的な答え

最大値: 222\sqrt{2}
最小値: 25\frac{2}{5}

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