実数 $a$ に対し、$xy$ 平面上の放物線 $C: y = (x-a)^2 - 2a^2 + 1$ を考える。 (1) $a$ がすべての実数を動くとき、$C$ が通過する領域を求め、図示せよ。 (2) $a$ が $-1 \le a \le 1$ の範囲を動くとき、$C$ が通過する領域を求め、図示せよ。

1. 問題の内容

実数 $a$ に対し、$xy$ 平面上の放物線 $C: y = (x-a)^2 - 2a^2 + 1$ を考える。

(1) $a$ がすべての実数を動くとき、$C$ が通過する領域を求め、図示せよ。

(2) $a$ が $-1 \le a \le 1$ の範囲を動くとき、$C$ が通過する領域を求め、図示せよ。

2. 解き方の手順

(1)

$y = (x-a)^2 - 2a^2 + 1$ を $a$ について整理する。

$y = x^2 - 2ax + a^2 - 2a^2 + 1$

$y = x^2 - 2ax - a^2 + 1$

$a^2 + 2xa + y - x^2 - 1 = 0$

$a$ は実数なので、この $a$ についての2次方程式が実数解を持つ条件は判別式 $D \ge 0$ である。

$D = (2x)^2 - 4(y - x^2 - 1) = 4x^2 - 4y + 4x^2 + 4 = 8x^2 - 4y + 4 \ge 0$

$4y \le 8x^2 + 4$

$y \le 2x^2 + 1$

よって、求める領域は $y \le 2x^2 + 1$。

(2)

$f(a) = a^2 + 2xa + y - x^2 - 1$ とおく。

$-1 \le a \le 1$ において少なくとも1つの実数解を持つ条件を求める。

$f(-1) = 1 - 2x + y - x^2 - 1 = y - x^2 - 2x$

$f(1) = 1 + 2x + y - x^2 - 1 = y - x^2 + 2x$

(i) $f(-1) \le 0$ または $f(1) \le 0$ のとき

$y \le x^2 + 2x$ または $y \le x^2 - 2x$

(ii) $f(-1) > 0$ かつ $f(1) > 0$ のとき

$f(a) = (a+x)^2 + y - x^2 - 1 = 0$

軸 $a = -x$ が $-1 \le a \le 1$ にあるとき、

$-1 \le -x \le 1$ より $-1 \le x \le 1$

$D = (2x)^2 - 4(y-x^2-1) \ge 0$ より $y \le 2x^2+1$

$f(-1) = y-x^2-2x > 0$ より $y > x^2+2x$

$f(1) = y-x^2+2x > 0$ より $y > x^2-2x$

$y \le 2x^2+1$

ここで $x^2+2x$ と $x^2-2x$ の交点を求める。

$x^2+2x = x^2-2x$

$4x = 0$

$x = 0$

$y = 0$

$(-1, -1)$ と $(1, 3)$

$(-1, 3)$ と $(1, -1)$

よって、求める領域は $y \le 2x^2+1$ かつ $y \ge x^2+2x$ かつ $y \ge x^2-2x$.

3. 最終的な答え

(1) $y \le 2x^2 + 1$

(2) $y \le 2x^2 + 1$ かつ $y \ge x^2+2x$ かつ $y \ge x^2-2x$.