三角形ABCの内部に点Pがあり、点Pから辺AB, ACに垂線を下ろし、その交点をそれぞれD, Eとする。AD=AEであるとき、以下の問いに答える。 (1) $\triangle ADP \equiv \triangle AEP$であることを証明する。 (2) $\angle BAP = a^\circ$ とし、点Pが$\angle B$と$\angle C$の二等分線の交点であるとき、 (i) $\angle BPC$の大きさを$a$を用いて表す。 (ii) 点Pを通り、辺ABに平行な直線と辺BCとの交点をQとし、線分QC上に$BC=PQ+QR+RP$を満たす点Rをとるとき、$\angle QPR$の大きさを$a$を用いて表す。

幾何学三角形合同角の二等分線平行線角度
2025/6/15

1. 問題の内容

三角形ABCの内部に点Pがあり、点Pから辺AB, ACに垂線を下ろし、その交点をそれぞれD, Eとする。AD=AEであるとき、以下の問いに答える。
(1) ADPAEP\triangle ADP \equiv \triangle AEPであることを証明する。
(2) BAP=a\angle BAP = a^\circ とし、点PがB\angle BC\angle Cの二等分線の交点であるとき、
(i) BPC\angle BPCの大きさをaaを用いて表す。
(ii) 点Pを通り、辺ABに平行な直線と辺BCとの交点をQとし、線分QC上にBC=PQ+QR+RPBC=PQ+QR+RPを満たす点Rをとるとき、QPR\angle QPRの大きさをaaを用いて表す。

2. 解き方の手順

(1) ADP\triangle ADPAEP\triangle AEPにおいて、
AD=AEAD=AE (仮定)
ADP=AEP=90\angle ADP = \angle AEP = 90^\circ (仮定)
APAPは共通
直角三角形の斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので、
ADPAEP\triangle ADP \equiv \triangle AEP
(2) (i) 点PはB\angle BC\angle Cの二等分線の交点なので、
ABP=CBP\angle ABP = \angle CBP
ACP=BCP\angle ACP = \angle BCP
BAP=a\angle BAP = a^\circであるから、BAC=a\angle BAC = a^\circ
ABC+ACB=180BAC=180a\angle ABC + \angle ACB = 180^\circ - \angle BAC = 180^\circ - a^\circ
PBC+PCB=12(ABC+ACB)=12(180a)=90a2\angle PBC + \angle PCB = \frac{1}{2} (\angle ABC + \angle ACB) = \frac{1}{2} (180^\circ - a^\circ) = 90^\circ - \frac{a}{2}^\circ
BPC=180(PBC+PCB)=180(90a2)=90+a2\angle BPC = 180^\circ - (\angle PBC + \angle PCB) = 180^\circ - (90^\circ - \frac{a}{2}^\circ) = 90^\circ + \frac{a}{2}^\circ
(ii) 点Pを通りABと平行な直線とBCとの交点をQとする。
ABC\angle ABCの二等分線上に点Pがあるので、
ABP=CBP\angle ABP = \angle CBP
また、PQ//ABなので、BPQ=ABP\angle BPQ = \angle ABP
よって、BPQ=CBP\angle BPQ = \angle CBP
したがって、BPQ\triangle BPQは二等辺三角形であり、PQ=BQPQ = BQ
与えられた条件より、BC=PQ+QR+RPBC=PQ+QR+RP
BC=BQ+QR+RPBC = BQ+QR+RP
BC=BQ+QCBC = BQ + QCなので、
QC=QR+RPQC = QR + RP
BAP=a\angle BAP = aよりACB=180(BAP+ABC)\angle ACB = 180 - (BAP + ABC)となる。
またPBC=ABC2\angle PBC = \frac{\angle ABC}{2}, PCB=ACB2\angle PCB = \frac{\angle ACB}{2}である。
点PからABと平行な直線を引き、辺BCとの交点をQとするので、QPB=ABP\angle QPB = \angle ABP
ABP=PBC\angle ABP = \angle PBCより、BPQ\triangle BPQは二等辺三角形。したがってBQ=PQBQ=PQ
条件より、BC=PQ+QR+RPBC = PQ + QR + RPであり、BC=BQ+QCBC = BQ + QCなので、QC=QR+RPQC = QR + RPとなる。
ここで、辺BC上に点Rを取ると、RC>RPRC > RPになるので、QR=QCRCQR=QC-RCとなる。

3. 最終的な答え

(1) ADPAEP\triangle ADP \equiv \triangle AEP (証明終わり)
(2) (i) BPC=90+a2\angle BPC = 90^\circ + \frac{a}{2}^\circ
(ii) QPR=a2\angle QPR = \frac{a}{2}^\circ

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