実数 $a$ を定数とする。連立不等式 $\begin{cases} |x-1| \leq 2 \\ x^2 - (2a+3)x + a^2 + 3a - 10 \leq 0 \end{cases}$ を満たす実数 $x$ が存在するような $a$ の値の範囲を求める。

代数学不等式連立不等式絶対値因数分解二次不等式
2025/6/15

1. 問題の内容

実数 aa を定数とする。連立不等式
$\begin{cases}
|x-1| \leq 2 \\
x^2 - (2a+3)x + a^2 + 3a - 10 \leq 0
\end{cases}$
を満たす実数 xx が存在するような aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、1つ目の不等式 x12|x-1| \leq 2 を解く。
これは 2x12-2 \leq x-1 \leq 2 と同値であるから、各辺に1を足して 1x3-1 \leq x \leq 3 となる。
次に、2つ目の不等式 x2(2a+3)x+a2+3a100x^2 - (2a+3)x + a^2 + 3a - 10 \leq 0 を解く。
左辺を因数分解することを考える。x2(2a+3)x+a2+3a10=(xA)(xB)x^2 - (2a+3)x + a^2 + 3a - 10 = (x-A)(x-B) とすると、A+B=2a+3A+B = 2a+3 かつ AB=a2+3a10AB = a^2+3a-10 となる A,BA, B を見つける必要がある。
a2+3a10=(a+5)(a2)a^2+3a-10 = (a+5)(a-2) であるから、 A=a+5,B=a2A = a+5, B = a-2 とすると A+B=(a+5)+(a2)=2a+3A+B = (a+5) + (a-2) = 2a+3 となり条件を満たす。
よって、x2(2a+3)x+a2+3a10=(x(a+5))(x(a2))x^2 - (2a+3)x + a^2 + 3a - 10 = (x-(a+5))(x-(a-2)) と因数分解できる。
したがって、不等式は (x(a+5))(x(a2))0(x-(a+5))(x-(a-2)) \leq 0 となる。
これを解くと、a2xa+5a-2 \leq x \leq a+5 となるか、a+5xa2a+5 \leq x \leq a-2 となるかのいずれかである。
ここで a2<a+5a-2 < a+5 であるから、a2xa+5a-2 \leq x \leq a+5 が成り立つ。
連立不等式を満たす実数 xx が存在するためには、 1x3-1 \leq x \leq 3a2xa+5a-2 \leq x \leq a+5 の共通部分が存在する必要がある。
つまり、
$\begin{cases}
a-2 \leq 3 \\
a+5 \geq -1
\end{cases}$
が成立する必要がある。
1つ目の不等式より、a5a \leq 5 となる。
2つ目の不等式より、a6a \geq -6 となる。
したがって、6a5-6 \leq a \leq 5 が求める aa の範囲である。

3. 最終的な答え

6a5-6 \leq a \leq 5

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