斜面上に置かれた物体が、壁に固定されたバネに接続されている状況を考える。 (1) 重力$\vec{F_g}$、垂直抗力$\vec{N}$、ばねの弾性力$\vec{F_s}$が働くときの運動方程式を記述する。 (2) 物体の質量を$m$、重力加速度を$g$、ばね定数を$k$、ばねの平衡位置からの変位を$\vec{r}$としたときの運動方程式を記述する。

応用数学力学運動方程式ベクトル微分方程式物理
2025/6/15

1. 問題の内容

斜面上に置かれた物体が、壁に固定されたバネに接続されている状況を考える。
(1) 重力Fg\vec{F_g}、垂直抗力N\vec{N}、ばねの弾性力Fs\vec{F_s}が働くときの運動方程式を記述する。
(2) 物体の質量をmm、重力加速度をgg、ばね定数をkk、ばねの平衡位置からの変位をr\vec{r}としたときの運動方程式を記述する。

2. 解き方の手順

斜面に沿った方向をxx軸、斜面に垂直な方向をyy軸とする。
(1)
運動量はp\vec{p}なので、運動方程式は
dpdt=Fg+N+Fs\frac{d\vec{p}}{dt} = \vec{F_g} + \vec{N} + \vec{F_s}
となる。
(2)
質量mmの物体にはたらく力は、重力mgm\vec{g}、垂直抗力N\vec{N}、弾性力kr-k\vec{r}である。
運動方程式は
md2rdt2=mg+Nkrm\frac{d^2\vec{r}}{dt^2} = m\vec{g} + \vec{N} - k\vec{r}
となる。
斜面に沿った方向の単位ベクトルをi^\hat{i}、斜面に垂直な方向の単位ベクトルをj^\hat{j}とする。
斜面の角度をθ\thetaとすると、重力は
mg=mgsinθi^mgcosθj^m\vec{g} = mg\sin{\theta}\hat{i} - mg\cos{\theta}\hat{j}
垂直抗力は
N=Nj^\vec{N} = N\hat{j}
弾性力は
kr=kri^-k\vec{r} = -kr\hat{i}
となる。
したがって、運動方程式は
md2rdt2=(mgsinθkr)i^+(Nmgcosθ)j^m\frac{d^2\vec{r}}{dt^2} = (mg\sin{\theta} - kr)\hat{i} + (N - mg\cos{\theta})\hat{j}

3. 最終的な答え

(1)
dpdt=Fg+N+Fs\frac{d\vec{p}}{dt} = \vec{F_g} + \vec{N} + \vec{F_s}
(2)
md2rdt2=mg+Nkrm\frac{d^2\vec{r}}{dt^2} = m\vec{g} + \vec{N} - k\vec{r}
もしくは
md2rdt2=(mgsinθkr)i^+(Nmgcosθ)j^m\frac{d^2\vec{r}}{dt^2} = (mg\sin{\theta} - kr)\hat{i} + (N - mg\cos{\theta})\hat{j}

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