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2次の直交行列は、ある $\theta$ が存在して、次のどちらかの形になることを示す問題です。 $$ \begin{pmatrix} \cos \theta & -\sin \theta \\ \sin \theta & \cos \theta \end{pmatrix}, \begin{pmatrix} \cos \theta & \sin \theta \\ \sin \theta & -\cos \theta \end{pmatrix} $$

代数学線形代数行列直交行列三角関数
2025/6/18

1. 問題の内容

2次の直交行列は、ある θ\theta が存在して、次のどちらかの形になることを示す問題です。
\begin{pmatrix}
\cos \theta & -\sin \theta \\
\sin \theta & \cos \theta
\end{pmatrix},
\begin{pmatrix}
\cos \theta & \sin \theta \\
\sin \theta & -\cos \theta
\end{pmatrix}

2. 解き方の手順

2次正方行列 A=(abcd)A = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} が直交行列であるとは、ATA=IA^T A = I (Iは単位行列) を満たすことです。
つまり、
A^T A = \begin{pmatrix} a & c \\ b & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} a^2+c^2 & ab+cd \\ ab+cd & b^2+d^2 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}
したがって、以下の条件が成り立ちます。
\begin{align}
a^2 + c^2 &= 1 \\
b^2 + d^2 &= 1 \\
ab + cd &= 0
\end{align}
a2+c2=1a^2 + c^2 = 1 より、a=cos⁡θa = \cos \theta, c=sin⁡θc = \sin \theta となる θ\theta が存在します。
同様に、b2+d2=1b^2 + d^2 = 1 より、b=cos⁡ϕb = \cos \phi, d=sin⁡ϕd = \sin \phi となる ϕ\phi が存在します。
ab+cd=0ab + cd = 0 に代入すると、cos⁡θcos⁡ϕ+sin⁡θsin⁡ϕ=0\cos \theta \cos \phi + \sin \theta \sin \phi = 0 となります。
これは、cos⁡(θ−ϕ)=0\cos(\theta - \phi) = 0 と同値です。
したがって、θ−ϕ=π2+nπ\theta - \phi = \frac{\pi}{2} + n\pi (nは整数) となります。
ϕ=θ−π2−nπ\phi = \theta - \frac{\pi}{2} - n\pi と表せます。
nn が偶数の場合、n=2kn = 2k (kk は整数) とすると、ϕ=θ−π2−2kπ\phi = \theta - \frac{\pi}{2} - 2k\pi なので、
b=cos⁡(θ−π2−2kπ)=sin⁡θb = \cos (\theta - \frac{\pi}{2} - 2k\pi) = \sin \theta
d=sin⁡(θ−π2−2kπ)=−cos⁡θd = \sin (\theta - \frac{\pi}{2} - 2k\pi) = -\cos \theta
このとき、行列は
(cos⁡θsin⁡θsin⁡θ−cos⁡θ)\begin{pmatrix} \cos \theta & \sin \theta \\ \sin \theta & -\cos \theta \end{pmatrix}
となります。
nn が奇数の場合、n=2k+1n = 2k+1 (kk は整数) とすると、ϕ=θ−π2−(2k+1)π=θ−3π2−2kπ\phi = \theta - \frac{\pi}{2} - (2k+1)\pi = \theta - \frac{3\pi}{2} - 2k\pi なので、
b=cos⁡(θ−3π2−2kπ)=−sin⁡θb = \cos (\theta - \frac{3\pi}{2} - 2k\pi) = -\sin \theta
d=sin⁡(θ−3π2−2kπ)=cos⁡θd = \sin (\theta - \frac{3\pi}{2} - 2k\pi) = \cos \theta
このとき、行列は
(cos⁡θ−sin⁡θsin⁡θcos⁡θ)\begin{pmatrix} \cos \theta & -\sin \theta \\ \sin \theta & \cos \theta \end{pmatrix}
となります。
以上より、2次の直交行列は、ある θ\theta が存在して、(cos⁡θ−sin⁡θsin⁡θcos⁡θ)\begin{pmatrix} \cos \theta & -\sin \theta \\ \sin \theta & \cos \theta \end{pmatrix} または (cos⁡θsin⁡θsin⁡θ−cos⁡θ)\begin{pmatrix} \cos \theta & \sin \theta \\ \sin \theta & -\cos \theta \end{pmatrix} のどちらかの形になることが示されました。

3. 最終的な答え

2次の直交行列は、ある θ\theta が存在して、次のどちらかの形になります。
\begin{pmatrix}
\cos \theta & -\sin \theta \\
\sin \theta & \cos \theta
\end{pmatrix},
\begin{pmatrix}
\cos \theta & \sin \theta \\
\sin \theta & -\cos \theta
\end{pmatrix}

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