自然数 $n$ が6と互いに素であるとき、$n^2 - 1$ が6で割り切れることを示す問題です。

数論整数の性質合同式互いに素倍数
2025/6/18

1. 問題の内容

自然数 nn が6と互いに素であるとき、n21n^2 - 1 が6で割り切れることを示す問題です。

2. 解き方の手順

nnが6と互いに素であることから、nnは2の倍数でも3の倍数でもありません。
つまり、nnは奇数であり、かつ3の倍数ではないということになります。
まず、nnが奇数であることから、n=2k+1n = 2k+1kkは整数)と表すことができます。
このとき、
n21=(2k+1)21=4k2+4k+11=4k2+4k=4k(k+1)n^2 - 1 = (2k+1)^2 - 1 = 4k^2 + 4k + 1 - 1 = 4k^2 + 4k = 4k(k+1)
kkk+1k+1は連続する整数なので、どちらか一方は偶数です。したがって、k(k+1)k(k+1)は偶数であり、k(k+1)=2lk(k+1) = 2lllは整数)と表せます。
よって、n21=4(2l)=8ln^2 - 1 = 4(2l) = 8l
これは、n21n^2 - 1 が8の倍数であることを示しています。しかし、6の倍数であることを示す必要があるので、この方法ではうまくいきません。
別の方法を試します。
nnが6と互いに素であるということは、nnは2と互いに素であり、かつ3と互いに素であるということです。
したがって、nnは奇数であり、かつ3の倍数ではありません。
nnが奇数であることから、n21n^2 - 1は偶数です。つまり、n21n^2 - 1は2の倍数です。
nnが3と互いに素であることから、nnを3で割った余りは1または2です。
* n=3k+1n = 3k + 1 (kは整数) のとき
n21=(3k+1)21=9k2+6k+11=9k2+6k=3k(3k+2)n^2 - 1 = (3k+1)^2 - 1 = 9k^2 + 6k + 1 - 1 = 9k^2 + 6k = 3k(3k+2)
この場合、n21n^2 - 1 は3の倍数であると言えます。さらに、kkが偶数ならば3k3kは6の倍数となり、kkが奇数ならば3k+23k+2は奇数なので、k=2l+1k=2l+1とした場合、3k(3k+2)=3(2l+1)(3(2l+1)+2)=3(2l+1)(6l+5)=3(12l2+16l+5)=36l2+48l+153k(3k+2) = 3(2l+1)(3(2l+1)+2) = 3(2l+1)(6l+5) = 3(12l^2+16l+5) = 36l^2 + 48l + 15となります。
* n=3k+2n = 3k + 2 (kは整数) のとき
n21=(3k+2)21=9k2+12k+41=9k2+12k+3=3(3k2+4k+1)=3(3k+1)(k+1)n^2 - 1 = (3k+2)^2 - 1 = 9k^2 + 12k + 4 - 1 = 9k^2 + 12k + 3 = 3(3k^2 + 4k + 1) = 3(3k+1)(k+1)
この場合、n21n^2 - 1は3の倍数です。
いずれの場合も、n21n^2 - 1 は3の倍数であることがわかります。
したがって、n21n^2 - 1 は2の倍数であり、かつ3の倍数です。
2と3は互いに素なので、n21n^2 - 12×3=62 \times 3 = 6 の倍数であるといえます。

3. 最終的な答え

n21n^2 - 1 は 6 で割り切れる。

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