2次方程式 $x^2 - 5x - 1 = 0$ の2つの解を $\alpha, \beta$ とする。$a_n = \alpha^n + \beta^n$ ($n=1, 2, 3, \dots$) とする時、以下の問いに答えよ。 (1) $a_n$ ($n=1, 2, 3, \dots$) は整数であることを示せ。 (2) $a_n$ ($n=1, 2, 3, \dots$) を5で割った余りを求めよ。

代数学二次方程式解の性質漸化式数学的帰納法合同式
2025/6/18
## 問題2

1. 問題の内容

2次方程式 x25x1=0x^2 - 5x - 1 = 0 の2つの解を α,β\alpha, \beta とする。an=αn+βna_n = \alpha^n + \beta^n (n=1,2,3,n=1, 2, 3, \dots) とする時、以下の問いに答えよ。
(1) ana_n (n=1,2,3,n=1, 2, 3, \dots) は整数であることを示せ。
(2) ana_n (n=1,2,3,n=1, 2, 3, \dots) を5で割った余りを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) ana_n が整数であることの証明
* α+β=5\alpha + \beta = 5 および αβ=1\alpha \beta = -1 である。
* a1=α+β=5a_1 = \alpha + \beta = 5 および a2=α2+β2=(α+β)22αβ=522(1)=27a_2 = \alpha^2 + \beta^2 = (\alpha + \beta)^2 - 2 \alpha \beta = 5^2 - 2(-1) = 27 である。
* an+2a_{n+2}an+1a_{n+1}ana_n を用いて表すことを考える。
α\alphaβ\betax25x1=0x^2 - 5x - 1 = 0 の解であるから、
α2=5α+1\alpha^2 = 5\alpha + 1 および β2=5β+1\beta^2 = 5\beta + 1 が成り立つ。
したがって、an+2=αn+2+βn+2=αnα2+βnβ2=αn(5α+1)+βn(5β+1)=5(αn+1+βn+1)+(αn+βn)=5an+1+ana_{n+2} = \alpha^{n+2} + \beta^{n+2} = \alpha^n \alpha^2 + \beta^n \beta^2 = \alpha^n (5\alpha + 1) + \beta^n (5\beta + 1) = 5(\alpha^{n+1} + \beta^{n+1}) + (\alpha^n + \beta^n) = 5 a_{n+1} + a_n
* 漸化式 an+2=5an+1+ana_{n+2} = 5 a_{n+1} + a_n が得られた。
* a1=5a_1 = 5 および a2=27a_2 = 27 は整数である。また、漸化式より、ana_n が整数ならば、an+1a_{n+1} も整数である時、an+2a_{n+2} も整数となる。
* 数学的帰納法により、ana_n (n=1,2,3,n=1, 2, 3, \dots) は整数であることが示された。
(2) ana_n を5で割った余りの計算
* 漸化式 an+2=5an+1+ana_{n+2} = 5 a_{n+1} + a_n より、an+2an(mod5)a_{n+2} \equiv a_n \pmod{5}
* したがって、ana_n を5で割った余りは、周期2で繰り返される。
* a1=50(mod5)a_1 = 5 \equiv 0 \pmod{5}
* a2=272(mod5)a_2 = 27 \equiv 2 \pmod{5}
* よって、nn が奇数のとき、an0(mod5)a_n \equiv 0 \pmod{5} であり、nn が偶数のとき、an2(mod5)a_n \equiv 2 \pmod{5} である。

3. 最終的な答え

(1) ana_n (n=1,2,3,n=1, 2, 3, \dots) は整数である (証明は上記参照)。
(2) nn が奇数のとき、ana_n を5で割った余りは 0 であり、nn が偶数のとき、ana_n を5で割った余りは 2 である。

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