多項式 $P(x)$ があり、$x-1$で割ると1余り、$(x+1)^2$で割ると$3x+2$余る。 (1) $P(x)$を$x+1$で割ったときの余りを求める。 (2) $P(x)$を$(x-1)(x+1)$で割ったときの余りを求める。 (3) $P(x)$を$(x-1)(x+1)^2$で割ったときの余りを求める。

代数学多項式剰余の定理因数定理割り算
2025/6/18

1. 問題の内容

多項式 P(x)P(x) があり、x1x-1で割ると1余り、(x+1)2(x+1)^2で割ると3x+23x+2余る。
(1) P(x)P(x)x+1x+1で割ったときの余りを求める。
(2) P(x)P(x)(x1)(x+1)(x-1)(x+1)で割ったときの余りを求める。
(3) P(x)P(x)(x1)(x+1)2(x-1)(x+1)^2で割ったときの余りを求める。

2. 解き方の手順

(1) P(x)P(x)x+1x+1で割った余りを求める。
剰余の定理より、P(1)P(-1)が求める余りである。P(x)P(x)(x+1)2(x+1)^2で割ったときの余りが3x+23x+2であることから、P(x)=(x+1)2Q(x)+3x+2P(x) = (x+1)^2 Q(x) + 3x+2と書ける。
ここで、x=1x=-1を代入すると、P(1)=(1+1)2Q(1)+3(1)+2=03+2=1P(-1) = (-1+1)^2 Q(-1) + 3(-1)+2 = 0 - 3 + 2 = -1
(2) P(x)P(x)(x1)(x+1)(x-1)(x+1)で割った余りを求める。
P(x)P(x)(x1)(x+1)(x-1)(x+1)で割った余りは、一般的にax+bax+bの形になる。
P(x)=(x1)(x+1)q(x)+ax+bP(x) = (x-1)(x+1) q(x) + ax + b とおく。
P(1)=1P(1) = 1 より、a+b=1a+b=1
P(1)=1P(-1) = -1 より、a+b=1-a+b = -1
この2式を連立して解くと、2b=02b = 0 よって b=0b=0a=1a=1
したがって、余りはxx
(3) P(x)P(x)(x1)(x+1)2(x-1)(x+1)^2で割った余りを求める。
P(x)=(x1)(x+1)2R(x)+ax2+bx+cP(x) = (x-1)(x+1)^2 R(x) + ax^2+bx+cとおく。
P(x)P(x)(x+1)2(x+1)^2で割ると3x+23x+2余るので、ax2+bx+cax^2+bx+c(x+1)2(x+1)^2で割ると3x+23x+2余る。
つまり、ax2+bx+c=a(x+1)2+3x+2=a(x2+2x+1)+3x+2=ax2+(2a+3)x+a+2ax^2+bx+c = a(x+1)^2 + 3x + 2 = a(x^2+2x+1)+3x+2 = ax^2+(2a+3)x + a+2
したがって、b=2a+3b = 2a+3, c=a+2c = a+2
また、P(1)=1P(1) = 1 より、a+b+c=1a+b+c = 1
a+2a+3+a+2=1a + 2a+3 + a+2 = 1
4a+5=14a + 5 = 1
4a=44a = -4
a=1a = -1
b=2a+3=2(1)+3=1b = 2a+3 = 2(-1) + 3 = 1
c=a+2=1+2=1c = a+2 = -1+2 = 1
余りはx2+x+1-x^2+x+1

3. 最終的な答え

(1) -1
(2) 1
(3) -1, 1, 1

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