2次方程式 $x^2 - kx + 3k - 4 = 0$ について、 (1) この方程式が虚数解を持つような $k$ の値の範囲を求める。 (2) この方程式が虚数解 $\alpha$ を持ち、かつ $\alpha^4$ が実数となるような $k$ の値をすべて求める。

1. 問題の内容

2次方程式 $x^2 - kx + 3k - 4 = 0$ について、

(1) この方程式が虚数解を持つような $k$ の値の範囲を求める。

(2) この方程式が虚数解 $\alpha$ を持ち、かつ $\alpha^4$ が実数となるような $k$ の値をすべて求める。

2. 解き方の手順

(1)

2次方程式 $x^2 - kx + 3k - 4 = 0$ が虚数解を持つための条件は、判別式 $D$ が $D<0$ となることである。

判別式 $D$ は

$D = (-k)^2 - 4(3k - 4) = k^2 - 12k + 16$

$D < 0$ となるのは

$k^2 - 12k + 16 < 0$

この不等式を解くために、$k^2 - 12k + 16 = 0$ の解を求める。

$k = \frac{12 \pm \sqrt{144 - 64}}{2} = \frac{12 \pm \sqrt{80}}{2} = \frac{12 \pm 4\sqrt{5}}{2} = 6 \pm 2\sqrt{5}$

したがって、$k^2 - 12k + 16 < 0$ を満たす $k$ の範囲は

$6 - 2\sqrt{5} < k < 6 + 2\sqrt{5}$

(2)

$\alpha$ は $x^2 - kx + 3k - 4 = 0$ の解なので、$\alpha^2 - k\alpha + 3k - 4 = 0$ が成り立つ。

したがって、$\alpha^2 = k\alpha - 3k + 4$

$\alpha^4 = (k\alpha - 3k + 4)^2 = k^2\alpha^2 - 2k(3k-4)\alpha + (3k-4)^2$

$= k^2(k\alpha - 3k + 4) - 2k(3k-4)\alpha + (3k-4)^2$

$= k^3\alpha - 3k^3 + 4k^2 - 6k^2\alpha + 8k\alpha + 9k^2 - 24k + 16$

$= (k^3 - 6k^2 + 8k)\alpha - 3k^3 + 13k^2 - 24k + 16$

$\alpha^4$ が実数となるためには、$\alpha^4$ の虚部が 0 である必要があるので、

$k^3 - 6k^2 + 8k = 0$

$k(k^2 - 6k + 8) = 0$

$k(k-2)(k-4) = 0$

よって、$k = 0, 2, 4$

また、$\alpha^4$ の実部も実数である必要があるので、

$-3k^3 + 13k^2 - 24k + 16$ も実数でなければならない。

しかし、$k=0, 2, 4$ のとき、これは常に実数である。

(1)より、虚数解を持つ条件は $6 - 2\sqrt{5} < k < 6 + 2\sqrt{5}$ であり、$k=0, 2, 4$ はこの範囲に含まれないので不適。

しかし、$k=0, 2, 4$ をもとの方程式に代入してみると、

$k=0$ のとき、$x^2 - 4 = 0$ より $x = \pm 2$ (実数解)

$k=2$ のとき、$x^2 - 2x + 2 = 0$ より $x = \frac{2 \pm \sqrt{4-8}}{2} = \frac{2 \pm 2i}{2} = 1 \pm i$ (虚数解)

$\alpha = 1+i$ のとき、$\alpha^2 = 1+2i-1 = 2i$, $\alpha^4 = (2i)^2 = -4$ (実数)

$k=4$ のとき、$x^2 - 4x + 8 = 0$ より $x = \frac{4 \pm \sqrt{16-32}}{2} = \frac{4 \pm 4i}{2} = 2 \pm 2i$ (虚数解)

$\alpha = 2+2i$ のとき、$\alpha^2 = 4+8i-4 = 8i$, $\alpha^4 = (8i)^2 = -64$ (実数)

3. 最終的な答え

$k = 2, 4$