$n$ を自然数とするとき、$n$, $n+2$, $n+4$ がすべて素数であるのは $n=3$ の場合だけであることを示す。ただし、すべての自然数は $3k-2$, $3k-1$, $3k$ ($k$ は自然数) のいずれかで表されることを利用する。

数論素数整数の性質合同式場合分け
2025/6/18

1. 問題の内容

nn を自然数とするとき、nn, n+2n+2, n+4n+4 がすべて素数であるのは n=3n=3 の場合だけであることを示す。ただし、すべての自然数は 3k23k-2, 3k13k-1, 3k3k (kk は自然数) のいずれかで表されることを利用する。

2. 解き方の手順

すべての自然数 nn は、3k23k-2, 3k13k-1, 3k3k のいずれかで表される。
それぞれの場合について、nn, n+2n+2, n+4n+4 のいずれかが素数でないことを示す。
(i) n=3k2n = 3k-2 の場合
n+4=(3k2)+4=3k+2n+4 = (3k-2) + 4 = 3k+2
この場合、nn, n+2n+2, n+4n+4 は、3k23k-2, 3k3k, 3k+23k+2となる。
もし k=1k = 1 ならば、n=1n=1, n+2=3n+2=3, n+4=5n+4=5 となり、n=1n=1 は素数ではない。
もし k>1k>1ならば、n+2=3kn+2 = 3k33 で割り切れるので素数ではない(k>1k>1のとき3k>33k>3となるから)。
(ii) n=3k1n = 3k-1 の場合
n+2=(3k1)+2=3k+1n+2 = (3k-1) + 2 = 3k+1
n+4=(3k1)+4=3k+3=3(k+1)n+4 = (3k-1) + 4 = 3k+3 = 3(k+1)
n+4n+433 で割り切れるので素数ではない。ただし、k+1>1k+1>1なので、n+4>3n+4 > 3だからn+4n+4は素数ではない。
(iii) n=3kn = 3k の場合
nn33 で割り切れるので、nn が素数であるためには n=3n=3 でなければならない。
このとき、k=1k=1 であり、n=3n=3, n+2=5n+2=5, n+4=7n+4=7 となり、すべて素数である。
したがって、nn, n+2n+2, n+4n+4 がすべて素数であるのは n=3n=3 の場合だけである。

3. 最終的な答え

nn, n+2n+2, n+4n+4 がすべて素数であるのは n=3n=3 の場合だけである。

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