(1) $n$が自然数のとき、$n^5 - n$は5の倍数であることを証明する。 (2) $n$が奇数のとき、$n^2 - 1$は8の倍数であることを証明する。 (3) $n$が奇数のとき、$n^5 - n$は120の倍数であることを証明する。

1. 問題の内容

(1) $n$が自然数のとき、$n^5 - n$は5の倍数であることを証明する。

(2) $n$が奇数のとき、$n^2 - 1$は8の倍数であることを証明する。

(3) $n$が奇数のとき、$n^5 - n$は120の倍数であることを証明する。

2. 解き方の手順

(1)

$n^5 - n$を因数分解する。

$n^5 - n = n(n^4 - 1) = n(n^2 - 1)(n^2 + 1) = n(n - 1)(n + 1)(n^2 + 1)$

$n(n - 1)(n + 1)$は連続する3つの整数の積なので、6の倍数である。したがって、$n^5 - n$は2の倍数かつ3の倍数である。

ここで、$n^2 + 1 = (n^2 - 4) + 5 = (n - 2)(n + 2) + 5$より、

$n^5 - n = n(n - 1)(n + 1)((n - 2)(n + 2) + 5) = n(n - 1)(n + 1)(n - 2)(n + 2) + 5n(n - 1)(n + 1)$

$n(n - 1)(n + 1)(n - 2)(n + 2)$は連続する5つの整数の積なので、5の倍数である。

$5n(n - 1)(n + 1)$は5の倍数である。

したがって、$n^5 - n$は5の倍数である。

(2)

$n$が奇数のとき、$n = 2k + 1$ ($k$は整数)と表せる。

$n^2 - 1 = (2k + 1)^2 - 1 = 4k^2 + 4k + 1 - 1 = 4k^2 + 4k = 4k(k + 1)$

$k(k + 1)$は連続する2つの整数の積なので、偶数である。したがって、$k(k + 1) = 2m$ ($m$は整数)と表せる。

$n^2 - 1 = 4(2m) = 8m$

したがって、$n^2 - 1$は8の倍数である。

(3)

$n$が奇数のとき、$n = 2k + 1$ ($k$は整数)と表せる。

(1)より、$n^5 - n = n(n - 1)(n + 1)(n^2 + 1)$であり、$n^5 - n$は5の倍数である。

また、$n$が奇数なので、$n - 1$と$n + 1$は偶数である。したがって、$(n - 1)(n + 1)$は4の倍数である。よって、$n(n - 1)(n + 1)$は2の倍数である。

$n - 1$と$n + 1$は連続する偶数なので、どちらかは4の倍数である。したがって、$(n - 1)(n + 1)$は8の倍数である。

$n^2 + 1 = (2k + 1)^2 + 1 = 4k^2 + 4k + 1 + 1 = 4k^2 + 4k + 2 = 2(2k^2 + 2k + 1)$より、$n^2 + 1$は2の倍数である。

したがって、$n(n - 1)(n + 1)(n^2 + 1)$は16の倍数である。

また、$n - 1$, $n$, $n + 1$ のいずれか一つは3の倍数である。$n$は奇数なので、$n - 1$または$n + 1$が3の倍数である。

したがって、$n^5 - n$は3の倍数である。

$n^5 - n$は3の倍数、5の倍数、8の倍数であるため、3 * 5 * 8 = 120の倍数である。

3. 最終的な答え

(1) $n^5 - n$は5の倍数である。(証明終わり)

(2) $n^2 - 1$は8の倍数である。(証明終わり)

(3) $n^5 - n$は120の倍数である。(証明終わり)