(1) 空間内の直線 $l: \frac{x-a}{1} = \frac{y+1}{b} = \frac{z-2}{3}$ が平面 $\alpha: x - 2y + z - 1 = 0$ に含まれるとき、実数 $a, b$ の値を求めよ。 (2) 点 $P(1, 2, -1)$ を通り、次の2つの直線 $l_1: \frac{x+1}{1} = \frac{y-4}{2} = \frac{z+2}{-2}$ , $l_2: \frac{x-1}{1} = \frac{y-1}{-2} = \frac{z-1}{3}$ に平行な平面 $\beta$ の方程式を求めよ。

1. 問題の内容

(1) 空間内の直線 $l: \frac{x-a}{1} = \frac{y+1}{b} = \frac{z-2}{3}$ が平面 $\alpha: x - 2y + z - 1 = 0$ に含まれるとき、実数 $a, b$ の値を求めよ。

(2) 点 $P(1, 2, -1)$ を通り、次の2つの直線 $l_1: \frac{x+1}{1} = \frac{y-4}{2} = \frac{z+2}{-2}$ , $l_2: \frac{x-1}{1} = \frac{y-1}{-2} = \frac{z-1}{3}$ に平行な平面 $\beta$ の方程式を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)

直線 $l$ が平面 $\alpha$ に含まれるとき、直線上の任意の点は平面上の点である必要があります。

まず、直線 $l$ 上の点をパラメータ $t$ を用いて表します。

$x = t + a$, $y = bt - 1$, $z = 3t + 2$

この点が平面 $\alpha$ 上にあるので、平面の方程式に代入します。

$(t+a) - 2(bt-1) + (3t+2) - 1 = 0$

$t + a - 2bt + 2 + 3t + 2 - 1 = 0$

$(4-2b)t + (a + 3) = 0$

この式が任意の $t$ に対して成り立つためには、$t$ の係数と定数項がともに0でなければなりません。

$4 - 2b = 0$

$a + 3 = 0$

これらの式を解くと、$b = 2$, $a = -3$ となります。

(2)

平面 $\beta$ は点 $P(1, 2, -1)$ を通り、直線 $l_1, l_2$ に平行であるため、平面 $\beta$ の法線ベクトルは、直線 $l_1, l_2$ の方向ベクトルの外積に平行になります。

直線 $l_1$ の方向ベクトルは $\vec{v_1} = (1, 2, -2)$

直線 $l_2$ の方向ベクトルは $\vec{v_2} = (1, -2, 3)$

$\vec{v_1}$ と $\vec{v_2}$ の外積 $\vec{n}$ を計算します。

$\vec{n} = \vec{v_1} \times \vec{v_2} = \begin{vmatrix} \vec{i} & \vec{j} & \vec{k} \\ 1 & 2 & -2 \\ 1 & -2 & 3 \end{vmatrix} = (6 - 4)\vec{i} - (3 + 2)\vec{j} + (-2 - 2)\vec{k} = (2, -5, -4)$

したがって、平面 $\beta$ の方程式は、$2(x-1) - 5(y-2) - 4(z+1) = 0$ と表されます。

$2x - 2 - 5y + 10 - 4z - 4 = 0$

$2x - 5y - 4z + 4 = 0$

3. 最終的な答え

(1) $a = -3$, $b = 2$

(2) $2x - 5y - 4z + 4 = 0$