実数 $\alpha$ が $\alpha = \sqrt[3]{2 + \frac{10\sqrt{3}}{9}} + \sqrt[3]{2 - \frac{10\sqrt{3}}{9}}$ で定義されるとき、$\alpha$ を解にもつ整数係数の3次方程式を求める。そして、$\alpha$ を3乗すると解が求まる理由を説明する。

代数学3次方程式根号式の計算
2025/3/29

1. 問題の内容

実数 α\alphaα=2+10393+210393\alpha = \sqrt[3]{2 + \frac{10\sqrt{3}}{9}} + \sqrt[3]{2 - \frac{10\sqrt{3}}{9}} で定義されるとき、α\alpha を解にもつ整数係数の3次方程式を求める。そして、α\alpha を3乗すると解が求まる理由を説明する。

2. 解き方の手順

まず、α=2+10393+210393\alpha = \sqrt[3]{2 + \frac{10\sqrt{3}}{9}} + \sqrt[3]{2 - \frac{10\sqrt{3}}{9}} を3乗することを考える。
(α)3=(2+10393+210393)3(\alpha)^3 = \left(\sqrt[3]{2 + \frac{10\sqrt{3}}{9}} + \sqrt[3]{2 - \frac{10\sqrt{3}}{9}}\right)^3
3乗の公式 (a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3=a3+b3+3ab(a+b)(a+b)^3 = a^3 + 3a^2b + 3ab^2 + b^3 = a^3 + b^3 + 3ab(a+b) を用いると、
α3=(2+1039)+(21039)+3(2+1039)(21039)3(2+10393+210393)\alpha^3 = \left(2 + \frac{10\sqrt{3}}{9}\right) + \left(2 - \frac{10\sqrt{3}}{9}\right) + 3\sqrt[3]{\left(2 + \frac{10\sqrt{3}}{9}\right)\left(2 - \frac{10\sqrt{3}}{9}\right)} \left(\sqrt[3]{2 + \frac{10\sqrt{3}}{9}} + \sqrt[3]{2 - \frac{10\sqrt{3}}{9}}\right)
α3=4+341003813α\alpha^3 = 4 + 3\sqrt[3]{4 - \frac{100 \cdot 3}{81}} \alpha
α3=4+34100273α\alpha^3 = 4 + 3\sqrt[3]{4 - \frac{100}{27}} \alpha
α3=4+3108100273α\alpha^3 = 4 + 3\sqrt[3]{\frac{108-100}{27}} \alpha
α3=4+38273α\alpha^3 = 4 + 3\sqrt[3]{\frac{8}{27}} \alpha
α3=4+3(23)α\alpha^3 = 4 + 3\left(\frac{2}{3}\right) \alpha
α3=4+2α\alpha^3 = 4 + 2\alpha
したがって、
α32α4=0\alpha^3 - 2\alpha - 4 = 0
これは整数係数の3次方程式である。
α\alphaを3乗すると解が求まる理由:
α\alphaを3乗することによって、α\alphaを含む項と数値のみの項に分離でき、結果としてα\alphaに関する3次方程式を得ることができる。
元のα\alphaの定義式には3乗根が含まれているため、3乗することでこれらの根号を取り除き、α\alpha自身を含む項と定数項のみの関係式を導くことができる。
この関係式を整理することで、α\alphaを解にもつ多項式が得られる。

3. 最終的な答え

α\alpha を解にもつ整数係数の3次方程式は α32α4=0\alpha^3 - 2\alpha - 4 = 0 である。
α\alpha を3乗すると解が求まる理由は、3乗根を消去し、α\alpha自身を含む項と定数項のみの関係式を導くことができるから。

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