複素数$\alpha$について、$|\alpha|=1$のとき、$\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$が実数であることを証明する。

1. 問題の内容

複素数$\alpha$について、$|\alpha|=1$のとき、$\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$が実数であることを証明する。

2. 解き方の手順

複素数$z$が実数であるための必要十分条件は、$z = \overline{z}$である。

ここで$\overline{z}$は$z$の複素共役を表す。

したがって、$\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$の複素共役を計算し、それが$\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$に等しいことを示す。

$\alpha$が複素数なので、$\alpha = a + bi$（$a,b$は実数）と表せる。

$|\alpha| = 1$なので、$a^2 + b^2 = 1$となる。

$\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$の複素共役は、$\overline{\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}} = \overline{\alpha^2} + \overline{\frac{1}{\alpha^2}}$である。

複素共役の性質より、$\overline{\alpha^2} = (\overline{\alpha})^2$および$\overline{\frac{1}{\alpha^2}} = \frac{1}{(\overline{\alpha})^2}$となる。

したがって、$\overline{\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}} = (\overline{\alpha})^2 + \frac{1}{(\overline{\alpha})^2}$となる。

$|\alpha| = 1$であることから、$\alpha \overline{\alpha} = |\alpha|^2 = 1$である。

よって、$\overline{\alpha} = \frac{1}{\alpha}$となる。

したがって、$(\overline{\alpha})^2 + \frac{1}{(\overline{\alpha})^2} = (\frac{1}{\alpha})^2 + \frac{1}{(\frac{1}{\alpha})^2} = \frac{1}{\alpha^2} + \alpha^2 = \alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$となる。

ゆえに、$\overline{\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}} = \alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$が成り立つので、$\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$は実数である。

3. 最終的な答え

$|\alpha|=1$のとき、$\alpha^2 + \frac{1}{\alpha^2}$は実数である。