次の等式を証明する。 (1) $a+b+c=0$ のとき、$a^2+b^2+c^2=2a(a+b)+2b(b+c)+2c(c+a)$ (2) $\frac{a}{b} = \frac{c}{d}$ のとき、$\frac{c^2+2d^2}{a^2+2b^2} = \frac{2c^2+d^2}{2a^2+b^2}$

代数学等式の証明式の展開分数式
2025/6/19

1. 問題の内容

次の等式を証明する。
(1) a+b+c=0a+b+c=0 のとき、a2+b2+c2=2a(a+b)+2b(b+c)+2c(c+a)a^2+b^2+c^2=2a(a+b)+2b(b+c)+2c(c+a)
(2) ab=cd\frac{a}{b} = \frac{c}{d} のとき、c2+2d2a2+2b2=2c2+d22a2+b2\frac{c^2+2d^2}{a^2+2b^2} = \frac{2c^2+d^2}{2a^2+b^2}

2. 解き方の手順

(1)
与えられた条件 a+b+c=0a+b+c=0 より、c=(a+b)c = -(a+b) である。
右辺を計算する。
2a(a+b)+2b(b+c)+2c(c+a)=2a(a+b)+2b(b(a+b))+2((a+b))((a+b)+a)2a(a+b)+2b(b+c)+2c(c+a) = 2a(a+b)+2b(b-(a+b))+2(-(a+b))(-(a+b)+a)
=2a(a+b)+2b(a)+2((a+b))(b)=2a2+2ab2ab+2b(a+b)=2a2+2ab2ab+2ab+2b2=2a2+2b2+2ab= 2a(a+b)+2b(-a)+2(-(a+b))(-b) = 2a^2+2ab-2ab+2b(a+b) = 2a^2+2ab-2ab+2ab+2b^2=2a^2+2b^2+2ab
一方、左辺は
a2+b2+c2=a2+b2+((a+b))2=a2+b2+(a+b)2=a2+b2+a2+2ab+b2=2a2+2b2+2aba^2+b^2+c^2 = a^2+b^2+(-(a+b))^2 = a^2+b^2+(a+b)^2 = a^2+b^2+a^2+2ab+b^2 = 2a^2+2b^2+2ab
したがって、左辺 = 右辺となり、等式は証明された。
(2)
ab=cd\frac{a}{b} = \frac{c}{d} より、ad=bcad=bcc=adbc=\frac{ad}{b}
c2+2d2a2+2b2=(adb)2+2d2a2+2b2=a2d2b2+2d2a2+2b2=a2d2+2b2d2b2a2+2b2=d2(a2+2b2)b2(a2+2b2)=d2b2\frac{c^2+2d^2}{a^2+2b^2} = \frac{(\frac{ad}{b})^2+2d^2}{a^2+2b^2} = \frac{\frac{a^2d^2}{b^2}+2d^2}{a^2+2b^2} = \frac{\frac{a^2d^2+2b^2d^2}{b^2}}{a^2+2b^2} = \frac{d^2(a^2+2b^2)}{b^2(a^2+2b^2)} = \frac{d^2}{b^2}
2c2+d22a2+b2=2(adb)2+d22a2+b2=2a2d2b2+d22a2+b2=2a2d2+b2d2b22a2+b2=d2(2a2+b2)b2(2a2+b2)=d2b2\frac{2c^2+d^2}{2a^2+b^2} = \frac{2(\frac{ad}{b})^2+d^2}{2a^2+b^2} = \frac{\frac{2a^2d^2}{b^2}+d^2}{2a^2+b^2} = \frac{\frac{2a^2d^2+b^2d^2}{b^2}}{2a^2+b^2} = \frac{d^2(2a^2+b^2)}{b^2(2a^2+b^2)} = \frac{d^2}{b^2}
したがって、c2+2d2a2+2b2=2c2+d22a2+b2\frac{c^2+2d^2}{a^2+2b^2} = \frac{2c^2+d^2}{2a^2+b^2} となり、等式は証明された。

3. 最終的な答え

(1) a2+b2+c2=2a(a+b)+2b(b+c)+2c(c+a)a^2+b^2+c^2=2a(a+b)+2b(b+c)+2c(c+a) は、a+b+c=0a+b+c=0 のとき成り立つ。
(2) c2+2d2a2+2b2=2c2+d22a2+b2\frac{c^2+2d^2}{a^2+2b^2} = \frac{2c^2+d^2}{2a^2+b^2} は、ab=cd\frac{a}{b} = \frac{c}{d} のとき成り立つ。

「代数学」の関連問題

多項式 $P(x)$ を $x-2$ で割った余りが $-1$、 $x+3$ で割った余りが $9$ であるとき、$P(x)$ を $(x-2)(x+3)$ で割った余りを求める。

多項式剰余の定理因数定理連立方程式
2025/6/19

与えられた2つの3次方程式を解く問題です。 (1) $x^3 - 7x^2 + 14x - 8 = 0$ (2) $x^3 - 6x^2 + 7x - 2 = 0$

三次方程式因数定理因数分解解の公式
2025/6/19

与えられた方程式は以下の通りです。この方程式を解いて $x$ の値を求めます。 $\frac{\frac{2x}{100}}{\frac{5-x}{100} \cdot \frac{5-x}{100}...

二次方程式分数方程式解の公式
2025/6/19

与えられた式は、$49 = \frac{\frac{2x}{100}}{(\frac{5-x}{100})^2}$ です。この式を満たす $x$ の値を求めます。

方程式二次方程式解の公式計算
2025/6/19

与えられた方程式を解く問題です。具体的には以下の4つの方程式を解きます。 (1) $x^3 + 8 = 0$ (2) $x^3 - 27 = 0$ (3) $x^4 - 13x^2 + 36 = 0$...

方程式三次方程式四次方程式解の公式複素数因数分解
2025/6/19

与えられた2つの3次式を因数分解する問題です。 (1) $x^3 - 2x^2 - 5x + 6$ (2) $x^3 - 3x^2 - 10x + 24$

因数分解多項式3次式
2025/6/19

多項式 $P(x) = x^3 - 3x^2 + 5x - 6$ を、(1) $x-1$、(2) $x+3$ で割ったときの余りをそれぞれ求める。

多項式剰余の定理割り算因数定理
2025/6/19

与えられた3つの式をそれぞれ簡単にします。 (1) $\log_3 \sqrt{32} + \log_9 54 - \log_{\sqrt{3}} 6$ (2) $(\log_4 9 - \log_{...

対数指数対数関数指数関数
2025/6/19

問題4の(2)について。ベクトル $\vec{a}=(2, -6)$、$\vec{b}=(1, 2)$ に対して、$(\vec{a}+\vec{b}) \perp \vec{b}$ となる条件から、定...

ベクトル内積二次方程式解の公式
2025/6/19

(1) $1+\sqrt{3}$ と $1-\sqrt{3}$ を解とする2次方程式を求める。 (2) $4+3i$ と $4-3i$ を解とする2次方程式を求める。 (3) 和が2、積が-1である2...

二次方程式解の公式複素数解と係数の関係
2025/6/19