3次方程式 $x^3 - x - 3 = 0$ の解を求める問題です。

代数学三次方程式解の公式数値解法ニュートン法近似解有理根定理
2025/6/19

1. 問題の内容

3次方程式 x3x3=0x^3 - x - 3 = 0 の解を求める問題です。

2. 解き方の手順

この3次方程式は、整数解を持ちそうにないので、まず有理根定理を使って有理数解が存在するか確認します。有理根定理によると、もし有理数解 p/qp/q が存在する場合、pp は定数項 3-3 の約数、 qq は最高次項の係数 11 の約数である必要があります。したがって、候補となる有理数解は ±1,±3\pm 1, \pm 3 です。
これらの値を x3x3x^3 - x - 3 に代入してみます。
* x=1x = 1 のとき: 1313=301^3 - 1 - 3 = -3 \neq 0
* x=1x = -1 のとき: (1)3(1)3=1+13=30(-1)^3 - (-1) - 3 = -1 + 1 - 3 = -3 \neq 0
* x=3x = 3 のとき: 3333=2733=2103^3 - 3 - 3 = 27 - 3 - 3 = 21 \neq 0
* x=3x = -3 のとき: (3)3(3)3=27+33=270(-3)^3 - (-3) - 3 = -27 + 3 - 3 = -27 \neq 0
したがって、この方程式は有理数解を持ちません。
カルダノの公式を用いることも考えられますが、計算が煩雑になるため、ここでは近似解を求めることを考えます。
f(x)=x3x3f(x) = x^3 - x - 3 とおくと、f(1)=3<0f(1) = -3 < 0 かつ f(2)=823=3>0f(2) = 8 - 2 - 3 = 3 > 0 であるため、中間値の定理より、1と2の間に少なくとも一つの実数解が存在します。
数値解法 (例えばニュートン法) を用いて近似解を求めることにします。
ニュートン法では、漸化式 xn+1=xnf(xn)f(xn)x_{n+1} = x_n - \frac{f(x_n)}{f'(x_n)} を用います。
f(x)=x3x3f(x) = x^3 - x - 3 より、f(x)=3x21f'(x) = 3x^2 - 1 となります。
したがって、漸化式は xn+1=xnxn3xn33xn21x_{n+1} = x_n - \frac{x_n^3 - x_n - 3}{3x_n^2 - 1} となります。
初期値 x0=2x_0 = 2 として計算してみます。
* x1=223233(22)1=2311=19111.727x_1 = 2 - \frac{2^3 - 2 - 3}{3(2^2) - 1} = 2 - \frac{3}{11} = \frac{19}{11} \approx 1.727
* x2=1911(1911)3191133(1911)211.673x_2 = \frac{19}{11} - \frac{(\frac{19}{11})^3 - \frac{19}{11} - 3}{3(\frac{19}{11})^2 - 1} \approx 1.673
近似解は x1.673x \approx 1.673 となります。

3. 最終的な答え

近似解:x1.673x \approx 1.673

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