1個のサイコロを投げて、出た目の数だけ1000円もらえるゲームがある。参加費として500円を払うとき、利益 $1000X - 500$ (円)の期待値、分散、標準偏差を求める問題です。ここで、$X$はサイコロの出目の数(1から6の整数)を表します。

確率論・統計学期待値分散標準偏差確率変数サイコロ
2025/6/19

1. 問題の内容

1個のサイコロを投げて、出た目の数だけ1000円もらえるゲームがある。参加費として500円を払うとき、利益 1000X5001000X - 500 (円)の期待値、分散、標準偏差を求める問題です。ここで、XXはサイコロの出目の数(1から6の整数)を表します。

2. 解き方の手順

(1) サイコロの出目の期待値を求める。
サイコロの出目は1から6まで均等な確率で出現するので、確率変数をXXとすると、その期待値E[X]E[X]は、
E[X]=1+2+3+4+5+66=216=3.5E[X] = \frac{1+2+3+4+5+6}{6} = \frac{21}{6} = 3.5
(2) 利益の期待値を求める。
利益は1000X5001000X - 500で表されるので、利益の期待値E[1000X500]E[1000X - 500]は、期待値の線形性から、
E[1000X500]=1000E[X]500=1000×3.5500=3500500=3000E[1000X - 500] = 1000E[X] - 500 = 1000 \times 3.5 - 500 = 3500 - 500 = 3000
(3) サイコロの出目の分散を求める。
サイコロの出目の分散V[X]V[X]は、
V[X]=E[X2](E[X])2V[X] = E[X^2] - (E[X])^2
ここで、E[X2]=12+22+32+42+52+626=1+4+9+16+25+366=916E[X^2] = \frac{1^2 + 2^2 + 3^2 + 4^2 + 5^2 + 6^2}{6} = \frac{1+4+9+16+25+36}{6} = \frac{91}{6}
よって、
V[X]=916(3.5)2=916494=18214712=3512V[X] = \frac{91}{6} - (3.5)^2 = \frac{91}{6} - \frac{49}{4} = \frac{182 - 147}{12} = \frac{35}{12}
(4) 利益の分散を求める。
利益の分散V[1000X500]V[1000X - 500]は、分散の性質から、
V[1000X500]=10002V[X]=10002×3512=1000000×3512=3500000012=87500003V[1000X - 500] = 1000^2V[X] = 1000^2 \times \frac{35}{12} = 1000000 \times \frac{35}{12} = \frac{35000000}{12} = \frac{8750000}{3}
(5) 利益の標準偏差を求める。
利益の標準偏差σ[1000X500]\sigma[1000X - 500]は、分散の平方根なので、
σ[1000X500]=V[1000X500]=87500003=262500009=500010.53=5000426=25004232500×2.049/32904.74\sigma[1000X - 500] = \sqrt{V[1000X - 500]} = \sqrt{\frac{8750000}{3}} = \sqrt{\frac{26250000}{9}} = \frac{5000\sqrt{10.5}}{3} = \frac{5000\sqrt{42}}{6} = \frac{2500\sqrt{42}}{3} \approx 2500 \times 2.049 /3 \approx 2904.74

3. 最終的な答え

期待値: 3000円
分散: 87500003\frac{8750000}{3}
標準偏差: 2500423\frac{2500\sqrt{42}}{3} 円(約2904.74円)

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