円 $C: x^2 + y^2 = 5$ と直線 $l: y = 2(x-a) + k$ について、以下の問いに答える問題です。 (1) $a=1$ のとき、円$C$と直線$l$の関係を答えます。 (i) $k=2-\sqrt{5}$ のとき、原点と直線 $l$ の距離を求めます。 (ii) 円$C$と直線$l$が共有点を持つ$k$の範囲を求めます。 (iii) 領域 $D: x^2 + y^2 \le 5$ と領域 $E: y \le 2(x-1) + k$ に対して、$D \subset E$ となる $k$ の範囲を求めます。

幾何学直線距離共有点領域不等式
2025/6/20

1. 問題の内容

C:x2+y2=5C: x^2 + y^2 = 5 と直線 l:y=2(xa)+kl: y = 2(x-a) + k について、以下の問いに答える問題です。
(1) a=1a=1 のとき、円CCと直線llの関係を答えます。
(i) k=25k=2-\sqrt{5} のとき、原点と直線 ll の距離を求めます。
(ii) 円CCと直線llが共有点を持つkkの範囲を求めます。
(iii) 領域 D:x2+y25D: x^2 + y^2 \le 5 と領域 E:y2(x1)+kE: y \le 2(x-1) + k に対して、DED \subset E となる kk の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(1) a=1a=1のとき、直線 lly=2(x1)+ky=2(x-1)+k 、すなわち y=2x2+ky=2x-2+k となります。この直線は、傾きが2であり、kの値によってy切片が変化します。円の中心 (0,0)(0,0) からの距離を考えれば、kの値によらず共有点を持つかどうか判断できます。円の中心 (0,0)(0,0) から直線 2xy2+k=02x-y-2+k=0 までの距離 dd は、
d=2(0)(0)2+k22+(1)2=k25 d = \frac{|2(0) - (0) - 2 + k|}{\sqrt{2^2 + (-1)^2}} = \frac{|k-2|}{\sqrt{5}}
d<5d < \sqrt{5} となれば共有点を持ち、d>5d > \sqrt{5} なら共有点を持ちません。d=5d = \sqrt{5} なら接します。
k2<5|k-2| < 5 より 3<k<7-3 < k < 7のとき共有点を持ち、k2>5|k-2| > 5 より k<3k < -3 または k>7k > 7 のとき共有点を持ちません。したがって、kの値によって、共有点を持つことも持たないこともあります。
(i) k=25k=2-\sqrt{5} のとき、直線 lly=2(xa)+25y=2(x-a)+2-\sqrt{5} 、すなわち 2xy2a+25=02x - y - 2a + 2 - \sqrt{5} = 0 となります。原点 (0,0)(0,0) からこの直線までの距離 dd は、
d=2(0)(0)2a+2522+(1)2=2a+255 d = \frac{|2(0) - (0) - 2a + 2 - \sqrt{5}|}{\sqrt{2^2 + (-1)^2}} = \frac{|-2a + 2 - \sqrt{5}|}{\sqrt{5}}
問題文にはaaの値が指定されていないので、一旦a=0a=0として計算します。この時、直線は2xy+25=02x-y+2-\sqrt{5}=0となり、
d=255=525=125=1255d = \frac{|2-\sqrt{5}|}{\sqrt{5}} = \frac{\sqrt{5}-2}{\sqrt{5}} = 1-\frac{2}{\sqrt{5}} = 1-\frac{2\sqrt{5}}{5}
aaが定義されていなければ、この問題は解けません。a=1a=1と仮定すると、直線は2xy5=02x-y-\sqrt{5}=0となるので
d=55=1d = \frac{|-\sqrt{5}|}{\sqrt{5}} = 1
(ii) 円 x2+y2=5x^2+y^2 = 5 と直線 y=2(xa)+ky = 2(x-a)+k が共有点を持つ条件は、円の中心 (0,0)(0,0) から直線までの距離が、円の半径 5\sqrt{5} 以下であることです。直線を 2xy2a+k=02x - y - 2a + k = 0 と変形すると、
2a+k22+(1)25 \frac{|-2a + k|}{\sqrt{2^2 + (-1)^2}} \le \sqrt{5}
2a+k5 |-2a + k| \le 5
52a+k5 -5 \le -2a + k \le 5
2a5k2a+5 2a - 5 \le k \le 2a + 5
問題文より、3k4-3 \le k \le 4 となるので、2a5=32a-5=-3 かつ 2a+5=42a+5=4 ということになります。しかしこれは両立しません。
問題文が 3k7-3 \le k \le 7の間違いとすると、2a5=32a-5 = -3 かつ 2a+5=72a+5 = 7より、a=1a = 1
(iii) DED \subset E となるためには、円 x2+y2=5x^2 + y^2 = 5 上の任意の点 (x,y)(x, y)y2(x1)+ky \le 2(x-1) + k を満たす必要があります。
y=2(x1)+ky = 2(x-1) + k は、y=2x2+ky = 2x - 2 + k と変形できます。円上の点 (x,y)(x, y)y2x2+ky \le 2x - 2 + k を満たすということは、2xy2+k02x - y - 2 + k \ge 0 を満たすということです。
k2x+y+2k \ge -2x + y + 2 を満たす kk の範囲を求めます。
f(x,y)=2x+y+2f(x, y) = -2x + y + 2 とおきます。円 x2+y2=5x^2 + y^2 = 5 上で f(x,y)f(x, y) の最大値を求めます。
コーシー・シュワルツの不等式より、
(2x+y)2((2)2+12)(x2+y2)=55=25(-2x + y)^2 \le ((-2)^2 + 1^2)(x^2 + y^2) = 5 \cdot 5 = 25
52x+y5-5 \le -2x + y \le 5
f(x,y)=2x+y+25+2=7f(x, y) = -2x + y + 2 \le 5 + 2 = 7
したがって、k7k \ge 7

3. 最終的な答え

(1) ①
(i) 1
(ii) 2a-5, 2a+5
(iii) ⑤, 7

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