片持ち梁の中央 (B点) と先端 (C点) にそれぞれ $2P$ と $P$ の集中荷重がかかっている。 1. 壁からの反力 $R_A$ と固定モーメント $M_A$ を求める。

1. 問題の内容

片持ち梁の中央 (B点) と先端 (C点) にそれぞれ $2P$ と $P$ の集中荷重がかかっている。

1. 壁からの反力 $R_A$ と固定モーメント $M_A$ を求める。

2. AB間の任意の位置 $x$ におけるせん断力 $F_{AB}$ と曲げモーメント $M_{AB}$ を求める。

3. BC間の任意の位置 $x$ におけるせん断力 $F_{BC}$ と曲げモーメント $M_{BC}$ を求める。

2. 解き方の手順

1. 反力 $R_A$ と固定モーメント $M_A$ を求める。

* 力の釣り合い: 上向きの反力 $R_A$ は、下向きの荷重 $2P$ と $P$ の合計と等しい。

$R_A = 2P + P = 3P$

* モーメントの釣り合い: A点周りのモーメントの合計はゼロ。$M_A$ は反時計回りを正とする。

$M_A - 2P \cdot \frac{l}{2} - P \cdot l = 0$

$M_A - Pl - Pl = 0$

$M_A = 2Pl$

2. AB間のせん断力 $F_{AB}$ と曲げモーメント $M_{AB}$ を求める ( $0 \le x \le \frac{l}{2}$ )。

* せん断力 $F_{AB}$: A点から距離 $x$ の断面におけるせん断力は、A点より右側の荷重の合計に等しい。下向きを正とする。

$F_{AB} = R_A = 3P$

よって、$F_{AB}=-3P$（上向きを正と仮定した場合）

* 曲げモーメント $M_{AB}$: A点から距離 $x$ の断面における曲げモーメントは、A点より右側の荷重によるモーメントの合計に等しい。反時計回りを正とする。

$M_{AB} = M_A - R_A x = 2Pl - 3Px$

3. BC間のせん断力 $F_{BC}$ と曲げモーメント $M_{BC}$ を求める ($ \frac{l}{2} \le x \le l$ )。

* せん断力 $F_{BC}$: A点から距離 $x$ の断面におけるせん断力は、A点より右側の荷重の合計に等しい。下向きを正とする。

$F_{BC} = -R_A + 2P = -3P + 2P = -P$

よって、$F_{BC}=P$（下向きを正と仮定した場合）

* 曲げモーメント $M_{BC}$: A点から距離 $x$ の断面における曲げモーメントは、A点より右側の荷重によるモーメントの合計に等しい。反時計回りを正とする。

$M_{BC} = M_A - R_A x + 2P (x - \frac{l}{2}) = 2Pl - 3Px + 2Px - Pl = Pl - Px = P(l-x)$

3. 最終的な答え

1. $R_A = 3P$、 $M_A = 2Pl$

2. $F_{AB} = -3P$、 $M_{AB} = 2Pl - 3Px$ ( $0 \le x \le \frac{l}{2}$ )

3. $F_{BC} = -P$、 $M_{BC} = P(l-x)$ ( $\frac{l}{2} \le x \le l$ )