関数 $f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{x^{2n+1} + 1}{x^{2n} + x - 1}$ について、以下の問題を解く。 (1) $f(1)$ と $f(-1)$ を求める。 (2) $f(\frac{1}{2})$ を求める。 (3) $y=f(x)$ のグラフを描く。 (4) $y=f(x)$ のグラフと直線 $y=ax$ がただ1つの共有点をもつような $a$ の値の範囲を求める。

解析学関数の極限関数のグラフグラフと直線の共有点場合分け
2025/6/20

1. 問題の内容

関数 f(x)=limnx2n+1+1x2n+x1f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{x^{2n+1} + 1}{x^{2n} + x - 1} について、以下の問題を解く。
(1) f(1)f(1)f(1)f(-1) を求める。
(2) f(12)f(\frac{1}{2}) を求める。
(3) y=f(x)y=f(x) のグラフを描く。
(4) y=f(x)y=f(x) のグラフと直線 y=axy=ax がただ1つの共有点をもつような aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、f(x)f(x) の極限を計算する。
x<1|x| < 1 のとき、limnx2n=0\lim_{n \to \infty} x^{2n} = 0 なので、
f(x)=limnx2n+1+1x2n+x1=0+10+x1=1x1f(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{x^{2n+1} + 1}{x^{2n} + x - 1} = \frac{0 + 1}{0 + x - 1} = \frac{1}{x-1}
x>1|x| > 1 のとき、
f(x)=limnx2n+1+1x2n+x1=limnx+1x2n1+x1x2n=xf(x) = \lim_{n \to \infty} \frac{x^{2n+1} + 1}{x^{2n} + x - 1} = \lim_{n \to \infty} \frac{x + \frac{1}{x^{2n}}}{1 + \frac{x-1}{x^{2n}}} = x
x=1x = 1 のとき、
f(1)=limn12n+1+112n+11=1+11+0=2f(1) = \lim_{n \to \infty} \frac{1^{2n+1} + 1}{1^{2n} + 1 - 1} = \frac{1 + 1}{1 + 0} = 2
x=1x = -1 のとき、
f(1)=limn(1)2n+1+1(1)2n+(1)1=1+1111=01=0f(-1) = \lim_{n \to \infty} \frac{(-1)^{2n+1} + 1}{(-1)^{2n} + (-1) - 1} = \frac{-1 + 1}{1 - 1 - 1} = \frac{0}{-1} = 0
(1) f(1)=2f(1) = 2f(1)=0f(-1) = 0
(2) f(12)f(\frac{1}{2}) を求める。12<1|\frac{1}{2}| < 1 なので、
f(12)=1121=112=2f(\frac{1}{2}) = \frac{1}{\frac{1}{2} - 1} = \frac{1}{-\frac{1}{2}} = -2
(3) y=f(x)y=f(x) のグラフを描く。
* x<1x < -1 のとき、f(x)=xf(x) = x
* 1<x<1-1 < x < 1 のとき、f(x)=1x1f(x) = \frac{1}{x-1}
* x>1x > 1 のとき、f(x)=xf(x) = x
* x=1x = -1 のとき、f(x)=0f(x) = 0
* x=1x = 1 のとき、f(x)=2f(x) = 2
(4) y=f(x)y=f(x) のグラフと直線 y=axy=ax がただ1つの共有点をもつような aa の値の範囲を求める。
x<1x < -1 のとき、f(x)=xf(x) = x であり、y=xy=xy=axy=ax の交点は x=axx=ax より x(1a)=0x(1-a) = 0 となる。x=0x=01<x<1-1<x<1の範囲なので、x0x \neq 0 で交点を持つ条件は a=1a=1 である。このとき x<1x< -1 での交点はない。
1<x<1-1 < x < 1 のとき、f(x)=1x1f(x) = \frac{1}{x-1} であり、y=1x1y=\frac{1}{x-1}y=axy=ax の交点は ax(x1)=1ax(x-1) = 1 より ax2ax1=0ax^2 - ax - 1 = 0 となる。判別式 D=a2+4aD = a^2 + 4a であり、これが重解を持つとき a2+4a=0a^2+4a = 0, つまり a=0,4a=0, -4 である。a=0a=0 のとき y=0y=0 であり、1<x<1-1<x<1 における f(x)f(x) との交点は 0=1x10 = \frac{1}{x-1} であり、これは解を持たない。よって交点はない。a=4a = -4 のとき 4x2+4x1=0-4x^2+4x-1=0より 4x24x+1=04x^2-4x+1=0, (2x1)2=0(2x-1)^2=0, x=12x=\frac{1}{2}であり、1<x<1-1<x<1を満たす。
x>1x > 1 のとき、f(x)=xf(x) = x であり、y=xy=xy=axy=ax の交点は x=axx=ax より x(1a)=0x(1-a) = 0 となる。x=0x=0 は交点とならないので、1a=01-a=0 つまり a=1a=1 のとき、x>1x>1 で必ず交点を持つ。
また、x=1x=-1のときf(1)=0f(-1)=0であるから直線y=axy=axは原点を通るのでx=1x=-1で交点を持つことはない。x=1x=1のとき、f(1)=2f(1)=2であるからy=axy=ax(1,2)(1,2)を通るにはa=2a=2が必要である。
グラフより、共有点が一つになる条件は以下の通り。

1. $a < -4$

2. $a = 0$

3. $a=1$

3. 最終的な答え

(1) f(1)=2f(1) = 2, f(1)=0f(-1) = 0
(2) f(12)=2f(\frac{1}{2}) = -2
(3) グラフは省略
(4) a<4a < -4, a=0a = 0, a=1a=1

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