次の2つの関数の不定積分を求める問題です。 (1) $x(3x^2+2)^6$ (2) $\cos^{-1}x$

解析学不定積分置換積分部分積分積分
2025/6/21

1. 問題の内容

次の2つの関数の不定積分を求める問題です。
(1) x(3x2+2)6x(3x^2+2)^6
(2) cos1x\cos^{-1}x

2. 解き方の手順

(1) x(3x2+2)6x(3x^2+2)^6 の不定積分を求める。
置換積分を用いる。u=3x2+2u = 3x^2 + 2 とすると、dudx=6x\frac{du}{dx} = 6x より dx=du6xdx = \frac{du}{6x} となる。
したがって、
x(3x2+2)6dx=xu6du6x=16u6du=16u6du\int x(3x^2+2)^6 dx = \int x u^6 \frac{du}{6x} = \int \frac{1}{6} u^6 du = \frac{1}{6} \int u^6 du
=16u77+C=u742+C= \frac{1}{6} \cdot \frac{u^7}{7} + C = \frac{u^7}{42} + C
ここで、uu3x2+23x^2+2 に戻すと、
x(3x2+2)6dx=(3x2+2)742+C\int x(3x^2+2)^6 dx = \frac{(3x^2+2)^7}{42} + C
(2) cos1x\cos^{-1}x の不定積分を求める。
部分積分を用いる。udv=uvvdu\int u dv = uv - \int v du
u=cos1xu = \cos^{-1}xdv=dxdv = dx とすると、 du=11x2dxdu = -\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}dx および v=xv = x となる。
したがって、
cos1xdx=xcos1xx(11x2)dx=xcos1x+x1x2dx\int \cos^{-1}x dx = x\cos^{-1}x - \int x (-\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}) dx = x\cos^{-1}x + \int \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} dx
ここで、x1x2dx\int \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} dx を計算する。置換積分を用いる。w=1x2w = 1-x^2 とすると、dwdx=2x\frac{dw}{dx} = -2x より dx=dw2xdx = \frac{dw}{-2x} となる。
x1x2dx=xwdw2x=12w12dw=12w1212+C=w12+C=1x2+C\int \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} dx = \int \frac{x}{\sqrt{w}} \frac{dw}{-2x} = -\frac{1}{2} \int w^{-\frac{1}{2}} dw = -\frac{1}{2} \frac{w^{\frac{1}{2}}}{\frac{1}{2}} + C = -w^{\frac{1}{2}} + C = -\sqrt{1-x^2} + C
したがって、
cos1xdx=xcos1x1x2+C\int \cos^{-1}x dx = x\cos^{-1}x - \sqrt{1-x^2} + C

3. 最終的な答え

(1) x(3x2+2)6dx=(3x2+2)742+C\int x(3x^2+2)^6 dx = \frac{(3x^2+2)^7}{42} + C
(2) cos1xdx=xcos1x1x2+C\int \cos^{-1}x dx = x\cos^{-1}x - \sqrt{1-x^2} + C

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