サイコロを2回投げ、出た目の数をそれぞれ $a$, $b$ とする。2次方程式 $x^2 + ax + b = 0$ が実数解をもつ確率と、有理数の解をもつ確率を求める。

代数学二次方程式確率判別式
2025/6/21

1. 問題の内容

サイコロを2回投げ、出た目の数をそれぞれ aa, bb とする。2次方程式 x2+ax+b=0x^2 + ax + b = 0 が実数解をもつ確率と、有理数の解をもつ確率を求める。

2. 解き方の手順

まず、サイコロを2回投げる場合の数は 6×6=366 \times 6 = 36 通りである。
(1) 実数解をもつ条件
2次方程式 x2+ax+b=0x^2 + ax + b = 0 が実数解を持つための判別式 DD は、
D=a24b0D = a^2 - 4b \geq 0
である。したがって、a24ba^2 \geq 4b を満たす a,ba, b の組み合わせを数える。
a=1a=1 のとき、a2=14ba^2 = 1 \geq 4b は成り立たない。
a=2a=2 のとき、a2=44ba^2 = 4 \geq 4b より、b1b \leq 1 なので、b=1b=1
a=3a=3 のとき、a2=94ba^2 = 9 \geq 4b より、b94=2.25b \leq \frac{9}{4} = 2.25 なので、b=1,2b=1, 2
a=4a=4 のとき、a2=164ba^2 = 16 \geq 4b より、b164=4b \leq \frac{16}{4} = 4 なので、b=1,2,3,4b=1, 2, 3, 4
a=5a=5 のとき、a2=254ba^2 = 25 \geq 4b より、b254=6.25b \leq \frac{25}{4} = 6.25 なので、b=1,2,3,4,5,6b=1, 2, 3, 4, 5, 6
a=6a=6 のとき、a2=364ba^2 = 36 \geq 4b より、b364=9b \leq \frac{36}{4} = 9 なので、b=1,2,3,4,5,6b=1, 2, 3, 4, 5, 6
したがって、a24ba^2 \geq 4b となる (a,b)(a, b) の組は、
(2,1),(3,1),(3,2),(4,1),(4,2),(4,3),(4,4),(5,1),(5,2),(5,3),(5,4),(5,5),(5,6),(6,1),(6,2),(6,3),(6,4),(6,5),(6,6)(2, 1), (3, 1), (3, 2), (4, 1), (4, 2), (4, 3), (4, 4), (5, 1), (5, 2), (5, 3), (5, 4), (5, 5), (5, 6), (6, 1), (6, 2), (6, 3), (6, 4), (6, 5), (6, 6) の19組。
実数解をもつ確率は 1936\frac{19}{36} である。
(2) 有理数解をもつ条件
2次方程式 x2+ax+b=0x^2 + ax + b = 0 が有理数解を持つためには、D=a24bD = a^2 - 4b が平方数である必要がある。
D=a24b=k2D = a^2 - 4b = k^2kkは整数)を満たす a,ba, b の組み合わせを数える。
a=1a=1 のとき、14b=k21 - 4b = k^2 となる bb は存在しない。
a=2a=2 のとき、44b=k24 - 4b = k^2 より、b=1k24b = 1 - \frac{k^2}{4}bb が整数となるのは、k=0k = 0 のとき b=1b = 1
a=3a=3 のとき、94b=k29 - 4b = k^2 より、b=9k24b = \frac{9 - k^2}{4}bb が整数となるのは、k=1k = 1 のとき b=2b = 2k=3k = 3 のとき b=0b = 0(不適)。
a=4a=4 のとき、164b=k216 - 4b = k^2 より、b=16k24b = \frac{16 - k^2}{4}bb が整数となるのは、k=0k = 0 のとき b=4b = 4k=2k = 2 のとき b=3b = 3k=4k = 4 のとき b=0b = 0(不適)。
a=5a=5 のとき、254b=k225 - 4b = k^2 より、b=25k24b = \frac{25 - k^2}{4}bb が整数となるのは、k=1k = 1 のとき b=6b = 6k=3k = 3 のとき b=4b = 4k=5k = 5 のとき b=0b = 0(不適)。
a=6a=6 のとき、364b=k236 - 4b = k^2 より、b=36k24b = \frac{36 - k^2}{4}bb が整数となるのは、k=0k = 0 のとき b=9b = 9(不適)、k=2k = 2 のとき b=8b = 8(不適)、k=4k = 4 のとき b=5b = 5k=6k = 6 のとき b=0b = 0(不適)。
したがって、a24ba^2 - 4b が平方数となる (a,b)(a, b) の組は、
(2,1),(3,2),(4,3),(4,4),(5,4),(5,6),(6,5)(2, 1), (3, 2), (4, 3), (4, 4), (5, 4), (5, 6), (6, 5) の7組。
有理数解をもつ確率は 736\frac{7}{36} である。

3. 最終的な答え

実数解をもつ確率は 1936\frac{19}{36}
有理数解をもつ確率は 736\frac{7}{36}

「代数学」の関連問題

2つの二次関数 $y=(x-\text{ア})^2 + \text{イ}$ と $y=2(x-4)^2+7$ があります。 $y=(x-\text{ア})^2 + \text{イ}$ のグラフをx軸方...

二次関数グラフの平行移動二次関数の決定
2025/6/21

2次関数 $y = -x^2 + 3x - 4$ のグラフの頂点を求め、どのグラフになるかを選択する問題です。また、x軸との共有点の有無を判定します。

二次関数グラフ平方完成頂点x軸との共有点
2025/6/21

2次関数 $y = -x^2 - 8x + 1$ のグラフについて、以下の情報を求める問題です。 * グラフの軸 * 頂点の座標 また、グラフを記入し、頂点ともう2点の座標を記入する必要があります。

二次関数グラフ平方完成頂点
2025/6/21

2次関数 $y = -x^2 + 3x - 4$ のグラフと x 軸との共有点の有無を、2次方程式 $-x^2 + 3x - 4 = 0$ を解くことによって判定する問題です。解の公式を利用して解を求...

二次関数二次方程式判別式グラフ解の公式
2025/6/21

2次不等式 $x^2 + 4x + 6 < 0$ の解を求める問題です。まず、2次方程式 $x^2 + 4x + 6 = 0$ を解の公式を用いて解き、その後、2次不等式の解を求めます。

二次不等式解の公式判別式複素数
2025/6/21

与えられた2次関数 $y = -x^2 + 8x + 2$ を平方完成する問題です。式は以下のように段階的に変形されています。 $y = -(x^2 - 8x) + 2$ $y = -((x - 4)...

二次関数平方完成関数の変形
2025/6/21

与えられた2次不等式 $x^2 - 3x + 4 > 0$ を解く問題です。まず、対応する2次方程式 $x^2 - 3x + 4 = 0$ を解の公式を用いて解き、その解に基づいて2次不等式の解を求め...

二次不等式二次関数判別式解の公式
2025/6/21

与えられた二次関数 $y = 2x^2 + 8x$ を平方完成させる問題です。空欄を埋めて、平方完成した式を完成させます。

二次関数平方完成数式変形
2025/6/21

与えられた2次不等式 $x^2 - 16x + 64 < 0$ を解く問題です。まず、対応する2次方程式 $x^2 - 16x + 64 = 0$ を解き、次に不等式の解を求めます。

二次不等式因数分解不等式の解
2025/6/21

与えられた2次関数 $y = x^2 + 4x + 1$ を平方完成させる問題です。途中式が与えられており、空欄(オ、カ、キ、ク)に当てはまる数を答えます。

二次関数平方完成数式処理
2025/6/21