方程式 $a \cdot 2^x - x^2 = 0$ が異なる3つの実数解を持つような実数 $a$ の値をすべて求める問題です。

解析学指数関数微分増減極値方程式の解
2025/6/22

1. 問題の内容

方程式 a2xx2=0a \cdot 2^x - x^2 = 0 が異なる3つの実数解を持つような実数 aa の値をすべて求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、与えられた方程式を a=x22xa = \frac{x^2}{2^x} と変形します。
関数 f(x)=x22xf(x) = \frac{x^2}{2^x} を考え、このグラフと y=ay=a のグラフが異なる3点で交わるような aa の値を求めれば良いことになります。
f(x)f(x) の増減を調べるために、微分を計算します。
f(x)=2x2xx22xln2(2x)2=2xx2ln22x=x(2xln2)2xf'(x) = \frac{2x \cdot 2^x - x^2 \cdot 2^x \cdot \ln 2}{(2^x)^2} = \frac{2x - x^2 \ln 2}{2^x} = \frac{x(2 - x \ln 2)}{2^x}
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは、x=0x = 0 または x=2ln2x = \frac{2}{\ln 2} のときです。
増減表は次のようになります。
| x | ... | 0 | ... | 2/ln2 | ... |
| :------ | :------- | :------ | :------- | :------ | :------- |
| f'(x) | - | 0 | + | 0 | - |
| f(x) | 減少 | 0 | 増加 | 極大値 | 減少 |
xx \to \infty のとき、f(x)0f(x) \to 0 であることを確認します。
limxx22x=0\lim_{x\to\infty} \frac{x^2}{2^x} = 0 (ロピタルの定理を2回使う)
xx \to -\infty のとき、f(x)f(x) \to \infty であることを確認します。
極大値は f(2ln2)=(2ln2)222ln2=4(ln2)2e2ln2ln2=44(ln2)2=1(ln2)2f(\frac{2}{\ln 2}) = \frac{(\frac{2}{\ln 2})^2}{2^{\frac{2}{\ln 2}}} = \frac{4}{(\ln 2)^2 \cdot e^{\frac{2\ln 2}{\ln 2}}} = \frac{4}{4 (\ln 2)^2} = \frac{1}{(\ln 2)^2}
したがって、y=ay=a のグラフが f(x)f(x) のグラフと異なる3点で交わるためには、0<a<1(ln2)20 < a < \frac{1}{(\ln 2)^2} である必要があります。

3. 最終的な答え

0<a<1(ln2)20 < a < \frac{1}{(\ln 2)^2}

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