中心 $C(\vec{c})$、半径 $r$ の円 $C$ 上の点 $P_0(\vec{p_0})$ における円の接線のベクトル方程式は $(\vec{p_0}-\vec{c})\cdot(\vec{p}-\vec{c}) = r^2$ であることを示す。

幾何学ベクトル接線ベクトル方程式
2025/6/22

1. 問題の内容

中心 C(c)C(\vec{c})、半径 rr の円 CC 上の点 P0(p0)P_0(\vec{p_0}) における円の接線のベクトル方程式は (p0c)(pc)=r2(\vec{p_0}-\vec{c})\cdot(\vec{p}-\vec{c}) = r^2 であることを示す。

2. 解き方の手順

CC 上の点 P0(p0)P_0(\vec{p_0}) における接線を考える。この接線上の任意の点を P(p)P(\vec{p}) とする。
円の中心 C(c)C(\vec{c}) から接線上の点 P(p)P(\vec{p}) に向かうベクトル CP=pc\vec{CP} = \vec{p} - \vec{c} と、円の中心 C(c)C(\vec{c}) から接点 P0(p0)P_0(\vec{p_0}) に向かうベクトル CP0=p0c\vec{CP_0} = \vec{p_0} - \vec{c} は直交する。
2つのベクトルが直交するとき、その内積は0になるので、
(p0c)(pc)=0(\vec{p_0} - \vec{c})\cdot(\vec{p} - \vec{c}) = 0 となる。
ここで、点 P0P_0 は円 CC 上の点であるから、p0c=r|\vec{p_0} - \vec{c}| = r が成り立つ。つまり、(p0c)(p0c)=r2 (\vec{p_0} - \vec{c}) \cdot (\vec{p_0} - \vec{c}) = r^2 が成り立つ。
次に、接線上の点 PPP0P_0 に近づけていくと、p\vec{p}p0\vec{p_0} に近づく。そして、接線上の点 PPP0P_0 と一致するとき、p=p0\vec{p} = \vec{p_0} となるので、(p0c)(p0c)=r2(\vec{p_0} - \vec{c})\cdot(\vec{p_0} - \vec{c}) = r^2 が成立する。
ベクトル (pc)(\vec{p} - \vec{c})(p0c)(\vec{p_0} - \vec{c}) が直交するので、(pc)(p0c)=0(\vec{p} - \vec{c}) \cdot (\vec{p_0} - \vec{c}) = 0 が成り立つ。
この式を展開すると、
pp0pccp0+cc=0\vec{p} \cdot \vec{p_0} - \vec{p} \cdot \vec{c} - \vec{c} \cdot \vec{p_0} + \vec{c} \cdot \vec{c} = 0 となる。
また、p0c=r| \vec{p_0} - \vec{c} | = r なので、(p0c)(p0c)=r2(\vec{p_0} - \vec{c}) \cdot (\vec{p_0} - \vec{c}) = r^2 となる。
(p0c)(pc)=r2(\vec{p_0} - \vec{c}) \cdot (\vec{p} - \vec{c}) = r^2 を展開すると、
p0pp0ccp+cc=r2\vec{p_0} \cdot \vec{p} - \vec{p_0} \cdot \vec{c} - \vec{c} \cdot \vec{p} + \vec{c} \cdot \vec{c} = r^2 となる。

3. 最終的な答え

よって、円 CC 上の点 P0(p0)P_0(\vec{p_0}) における円の接線のベクトル方程式は (p0c)(pc)=r2(\vec{p_0}-\vec{c})\cdot(\vec{p}-\vec{c}) = r^2 である。

「幾何学」の関連問題

次の不等式の表す領域を図示せよ。 $x^2 + y^2 - 4y + 3 > 0$

不等式領域図示
2025/6/23

次の不等式の表す領域を図示する問題です。 (3) $y \le 3x + 6$ (4) $x + y > 3$ (6) $4x + 3y - 12 \le 0$

不等式領域グラフ直線
2025/6/23

次の不等式の表す領域を図示する問題です。今回は、(3) $y \le 3x + 6$ と (6) $4x + 3y - 12 \le 0$ の2つの不等式について領域を図示します。

不等式領域グラフ
2025/6/23

円 $x^2 + y^2 = r^2$ と直線 $3x + y - 10 = 0$ について、以下の2つの問いに答えます。 (1) 円と直線が接するとき、半径 $r$ の値を求めます。 (2) 円と直...

直線接する共有点点と直線の距離
2025/6/23

次の不等式の表す領域を図示する問題です。 (1) $1 < x^2 + y^2 < 9$ (2) $16 \le x^2 + y^2 \le 25$

不等式領域座標平面
2025/6/23

条件 $p$:「四角形 ABCD がひし形」が、条件 $q$:「四角形 ABCD が平行四辺形」であるための何であるか(必要十分条件、必要条件、十分条件、どちらでもない)を答える問題です。

命題必要十分条件図形
2025/6/23

与えられた連立不等式が表す領域を図示する問題です。問題は3つあります。 (1) $ \begin{cases} y > x \\ x^2 + y^2 > 1 \end{cases} $ (2) $ \...

不等式領域図示連立不等式直線
2025/6/23

a を正の定数とする。平面上に $\triangle ABC$ と点 $P$ があり、$\vec{AP} + 3\vec{BP} + a\vec{CP} = \vec{0}$ を満たしている。このとき...

ベクトル三角形内分点重心面積比
2025/6/23

半径 $r$ の円に内接する正 $n$ 角形の面積を $S_n$ とする。 (1) $S_n$ を $n$ を用いて表せ。 (2) 半径 $r$ の円の面積を $S$ とするとき、$\lim_{n \...

正多角形面積極限
2025/6/23

与えられた条件に基づいて、極座標 $(r, \theta)$ の範囲を理解し、それを求める問題です。与えられた条件は $\cos \theta \ge 0$ であること、そして $0 \le r \l...

極座標範囲三角関数
2025/6/23