$a, b$ を自然数とする。$ab$ が3の倍数のとき、$a$ または $b$ が3の倍数であることを示す。

数論整数の性質倍数背理法証明
2025/6/22

1. 問題の内容

a,ba, b を自然数とする。abab が3の倍数のとき、aa または bb が3の倍数であることを示す。

2. 解き方の手順

背理法を用いて証明する。
aabb も3の倍数でないと仮定する。
aa が3の倍数でないとき、aa3k+13k+1 または 3k+23k+2 (kは整数)と表せる。
bb が3の倍数でないとき、bb3l+13l+1 または 3l+23l+2 (lは整数)と表せる。
したがって、aabb の組み合わせは以下の4通りが考えられる。
(1) a=3k+1a = 3k+1, b=3l+1b = 3l+1 のとき
ab=(3k+1)(3l+1)=9kl+3k+3l+1=3(3kl+k+l)+1ab = (3k+1)(3l+1) = 9kl + 3k + 3l + 1 = 3(3kl + k + l) + 1
これは3の倍数ではない。
(2) a=3k+1a = 3k+1, b=3l+2b = 3l+2 のとき
ab=(3k+1)(3l+2)=9kl+6k+3l+2=3(3kl+2k+l)+2ab = (3k+1)(3l+2) = 9kl + 6k + 3l + 2 = 3(3kl + 2k + l) + 2
これは3の倍数ではない。
(3) a=3k+2a = 3k+2, b=3l+1b = 3l+1 のとき
ab=(3k+2)(3l+1)=9kl+3k+6l+2=3(3kl+k+2l)+2ab = (3k+2)(3l+1) = 9kl + 3k + 6l + 2 = 3(3kl + k + 2l) + 2
これは3の倍数ではない。
(4) a=3k+2a = 3k+2, b=3l+2b = 3l+2 のとき
ab=(3k+2)(3l+2)=9kl+6k+6l+4=3(3kl+2k+2l+1)+1ab = (3k+2)(3l+2) = 9kl + 6k + 6l + 4 = 3(3kl + 2k + 2l + 1) + 1
これは3の倍数ではない。
以上の(1)~(4)の場合において、abab は3の倍数ではないことが示された。
これは、abab が3の倍数であるという仮定に矛盾する。
したがって、aa または bb は3の倍数である。

3. 最終的な答え

abab が3の倍数ならば、aa または bb は3の倍数である。

「数論」の関連問題

自然数 $k$ に対して、$ (2k)!! = (2k) \times (2k-2) \times (2k-4) \times \cdots \times 6 \times 4 \times 2$ お...

等式階乗二重階乗整数解
2025/7/31

自然数 $k$ に対して、$(2k)!! = (2k) \times (2k-2) \times (2k-4) \times \cdots \times 6 \times 4 \times 2$、$(...

階乗整数の性質等式
2025/7/31

自然数 $k$ に対して、二重階乗を $(2k)!! = (2k) \times (2k-2) \times (2k-4) \times \cdots \times 6 \times 4 \times...

二重階乗等式整数解
2025/7/31

自然数 $k$ に対して、$ (2k)!! = (2k) \times (2k-2) \times (2k-4) \times \dots \times 6 \times 4 \times 2$ と ...

階乗二重階乗方程式整数解
2025/7/31

自然数 $k$ に対して、二重階乗 $(2k)!!$ と $(2k-1)!!$ が、 $(2k)!! = (2k) \times (2k-2) \times (2k-4) \times \cdots ...

二重階乗方程式整数の性質
2025/7/31

自然数 $k$ に対して、二重階乗 $(2k)!!$ と $(2k-1)!!$ が $(2k)!! = (2k) \times (2k-2) \times (2k-4) \times \cdots \...

二重階乗方程式整数の性質
2025/7/31

数列 $\{a_n\}$ が与えられています。 (1) $\frac{3^2}{41}$ が数列の第何項か求める。 (2) $a_{50}$ を求める。 (3) $\sum_{k=1}^{50} a_...

数列級数整数の性質
2025/7/31

与えられた選択肢の中から、正しいものをすべて選ぶ問題です。選択肢は以下の通りです。 (1) 無理数と無理数の差は常に無理数である。 (2) 有理数と有理数の差は常に有理数である。 (3) 無理数と無理...

有理数無理数数の性質四則演算
2025/7/31

与えられた選択肢の中から、正しい記述を全て選ぶ問題です。選択肢は以下の通りです。 1. 無理数と有理数の和は常に無理数である。

無理数有理数数の性質代数的性質
2025/7/31

空欄を埋める問題です。 * 整数 $m$ と $0$ でない整数 $n$ を用いて、分数 $\frac{m}{n}$ の形で表される数を何というか。 * 分数の形で表すことができない数を何というか。 ...

有理数無理数数の分類
2025/7/31