袋の中に白玉3個と黒玉2個が入っている。この袋から玉を1個ずつ、元に戻さずに2回続けて取り出す。このとき、白玉が出る回数を確率変数 $X$ とするとき、$X$ の標準偏差を求めよ。

確率論・統計学確率確率変数期待値分散標準偏差
2025/3/29

1. 問題の内容

袋の中に白玉3個と黒玉2個が入っている。この袋から玉を1個ずつ、元に戻さずに2回続けて取り出す。このとき、白玉が出る回数を確率変数 XX とするとき、XX の標準偏差を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、XX の取りうる値は 0, 1, 2 である。それぞれの確率を計算する。
- P(X=0)P(X=0):2回とも黒玉が出る確率
 P(X=0)=25×14=220=110P(X=0) = \frac{2}{5} \times \frac{1}{4} = \frac{2}{20} = \frac{1}{10}
- P(X=1)P(X=1):1回だけ白玉が出る確率
 P(X=1)=35×24+25×34=620+620=1220=35P(X=1) = \frac{3}{5} \times \frac{2}{4} + \frac{2}{5} \times \frac{3}{4} = \frac{6}{20} + \frac{6}{20} = \frac{12}{20} = \frac{3}{5}
- P(X=2)P(X=2):2回とも白玉が出る確率
 P(X=2)=35×24=620=310P(X=2) = \frac{3}{5} \times \frac{2}{4} = \frac{6}{20} = \frac{3}{10}
次に、XX の期待値 E(X)E(X) を計算する。
E(X)=0×110+1×35+2×310=0+35+610=610+610=1210=65E(X) = 0 \times \frac{1}{10} + 1 \times \frac{3}{5} + 2 \times \frac{3}{10} = 0 + \frac{3}{5} + \frac{6}{10} = \frac{6}{10} + \frac{6}{10} = \frac{12}{10} = \frac{6}{5}
次に、X2X^2 の期待値 E(X2)E(X^2) を計算する。
E(X2)=02×110+12×35+22×310=0+35+4×310=610+1210=1810=95E(X^2) = 0^2 \times \frac{1}{10} + 1^2 \times \frac{3}{5} + 2^2 \times \frac{3}{10} = 0 + \frac{3}{5} + 4 \times \frac{3}{10} = \frac{6}{10} + \frac{12}{10} = \frac{18}{10} = \frac{9}{5}
次に、XX の分散 V(X)V(X) を計算する。
V(X)=E(X2)(E(X))2=95(65)2=953625=45253625=925V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = \frac{9}{5} - (\frac{6}{5})^2 = \frac{9}{5} - \frac{36}{25} = \frac{45}{25} - \frac{36}{25} = \frac{9}{25}
最後に、XX の標準偏差 σ(X)\sigma(X) を計算する。
σ(X)=V(X)=925=35\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{\frac{9}{25}} = \frac{3}{5}

3. 最終的な答え

3/5

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