白玉6個、黒玉3個が入った袋から、玉を1個ずつ元に戻さずに2回続けて取り出すとき、白玉の出る回数を$X$とする。このとき、$X$の標準偏差を求めよ。

確率論・統計学確率期待値分散標準偏差確率分布
2025/3/29

1. 問題の内容

白玉6個、黒玉3個が入った袋から、玉を1個ずつ元に戻さずに2回続けて取り出すとき、白玉の出る回数をXXとする。このとき、XXの標準偏差を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、XXの取りうる値とそれぞれの確率を求めます。
XXは白玉の出る回数なので、XXは0, 1, 2のいずれかの値をとります。
* X=0X = 0 (2回とも黒玉が出る) の確率:
1回目に黒玉が出る確率は 39=13\frac{3}{9} = \frac{1}{3}
1回目に黒玉が出た後、2回目に黒玉が出る確率は 28=14\frac{2}{8} = \frac{1}{4}
したがって、P(X=0)=13×14=112P(X=0) = \frac{1}{3} \times \frac{1}{4} = \frac{1}{12}
* X=1X = 1 (1回白玉、1回黒玉) の確率:
1回目に白玉が出て2回目に黒玉が出る確率は 69×38=23×38=14\frac{6}{9} \times \frac{3}{8} = \frac{2}{3} \times \frac{3}{8} = \frac{1}{4}
1回目に黒玉が出て2回目に白玉が出る確率は 39×68=13×34=14\frac{3}{9} \times \frac{6}{8} = \frac{1}{3} \times \frac{3}{4} = \frac{1}{4}
したがって、P(X=1)=14+14=12P(X=1) = \frac{1}{4} + \frac{1}{4} = \frac{1}{2}
* X=2X = 2 (2回とも白玉が出る) の確率:
1回目に白玉が出る確率は 69=23\frac{6}{9} = \frac{2}{3}
1回目に白玉が出た後、2回目に白玉が出る確率は 58\frac{5}{8}
したがって、P(X=2)=23×58=512P(X=2) = \frac{2}{3} \times \frac{5}{8} = \frac{5}{12}
次に、XXの期待値 E(X)E(X) を計算します。
E(X)=0×P(X=0)+1×P(X=1)+2×P(X=2)=0×112+1×12+2×512=0+12+56=36+56=86=43E(X) = 0 \times P(X=0) + 1 \times P(X=1) + 2 \times P(X=2) = 0 \times \frac{1}{12} + 1 \times \frac{1}{2} + 2 \times \frac{5}{12} = 0 + \frac{1}{2} + \frac{5}{6} = \frac{3}{6} + \frac{5}{6} = \frac{8}{6} = \frac{4}{3}
次に、X2X^2 の期待値 E(X2)E(X^2) を計算します。
E(X2)=02×P(X=0)+12×P(X=1)+22×P(X=2)=0×112+1×12+4×512=0+12+53=36+106=136E(X^2) = 0^2 \times P(X=0) + 1^2 \times P(X=1) + 2^2 \times P(X=2) = 0 \times \frac{1}{12} + 1 \times \frac{1}{2} + 4 \times \frac{5}{12} = 0 + \frac{1}{2} + \frac{5}{3} = \frac{3}{6} + \frac{10}{6} = \frac{13}{6}
次に、XX の分散 V(X)V(X) を計算します。
V(X)=E(X2)(E(X))2=136(43)2=136169=39183218=718V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = \frac{13}{6} - (\frac{4}{3})^2 = \frac{13}{6} - \frac{16}{9} = \frac{39}{18} - \frac{32}{18} = \frac{7}{18}
最後に、XX の標準偏差 σ(X)\sigma(X) を計算します。
σ(X)=V(X)=718=1436=146\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{\frac{7}{18}} = \sqrt{\frac{14}{36}} = \frac{\sqrt{14}}{6}

3. 最終的な答え

146\frac{\sqrt{14}}{6}

「確率論・統計学」の関連問題

与えられた標本データ(3.5, 3.4, 3.8, 3.6, 3.2)を用いて、以下の問いに答えます。 (1) 標本平均$\bar{X}$と標本分散$s^2$を求めます。 (2) 母平均と母分散の不偏...

標本平均標本分散不偏推定量信頼区間正規分布t分布F分布
2025/7/23

(1) 白玉4個と黒玉5個が入った袋から、玉を1個取り出し、元に戻さずに、続いてもう1個を取り出すとき、2個とも白玉である確率を求める。 (2) 1から9までの番号が書かれた9枚のカードから、1枚を取...

確率確率分布条件付き確率カード
2025/7/23

(1) 1枚の硬貨を5回投げたとき、表がちょうど3回出る確率を求めます。 (2) 白玉8個、赤玉4個が入っている袋から玉を1個取り出し、色を調べて元に戻すことを5回繰り返すとき、赤玉が4回以上出る確率...

確率二項分布組み合わせ
2025/7/23

(1) 袋Aには赤玉3個と白玉5個、袋Bには赤玉4個と白玉4個が入っています。それぞれの袋から1個ずつ玉を取り出すとき、両方とも白玉が出る確率を求めます。 (2) A, Bの2人が検定試験に合格する確...

確率事象確率の積排反事象
2025/7/23

(1)1から100までの番号が書かれた100枚の札から1枚引くとき、引いた札の番号が6の倍数でない確率を求めます。 (2)3個のサイコロを同時に投げるとき、少なくとも1個は奇数の目が出る確率を求めます...

確率余事象倍数サイコロ
2025/7/23

(1) 1等、2等、3等が当たる確率がそれぞれ $\frac{1}{15}, \frac{4}{15}, \frac{9}{15}$ であるくじがある。このくじを1本引くとき、1等または3等が当たる確...

確率排反事象確率の加法定理倍数
2025/7/23

(1) 白玉4個、赤玉8個が入った袋から2個同時に取り出すとき、2個とも白玉である確率を求める。 (2) 白玉3個、赤玉7個が入った袋から3個同時に取り出すとき、白玉1個、赤玉2個である確率を求める。...

確率組み合わせ順列事象
2025/7/23

確率の問題です。 (1) 1個のサイコロを投げたとき、偶数の目が出る確率を求めます。 (2) 2個のサイコロを同時に投げたとき、目の和が7になる確率を求めます。 (3) 袋の中に白玉5個と赤玉8個が入...

確率サイコロ倍数
2025/7/23

以下の4つの組み合わせの問題を解きます。 (1) 男子4人、女子6人の中から、5人の委員を選ぶとき、男子2人、女子3人を選ぶ方法は何通りあるか。 (2) 男子9人、女子3人の中から、4人の代表を選ぶと...

組み合わせ場合の数順列
2025/7/23

2個のサイコロを同時に投げたとき、次の確率を求めます。 (1) 目の和が7になる確率 (2) 2個とも偶数の目が出る確率

確率サイコロ場合の数確率計算
2025/7/23