一辺の長さが2の正四面体ABCDがあり、辺BCの中点をMとする。 (1) $\cos \angle AMD$ の値を求める。 (2) 直線BCに関して点Dと対称な点をEとする。線分AEの長さを求める。 (3) Eは(2)で定めた点とし、辺BDの中点をNとする。三角形AENの面積を求め、点Bから平面AENに垂線を引いたときの交点をHとして、線分BHの長さを求める。

幾何学空間図形正四面体余弦定理面積体積ベクトル
2025/6/23

1. 問題の内容

一辺の長さが2の正四面体ABCDがあり、辺BCの中点をMとする。
(1) cosAMD\cos \angle AMD の値を求める。
(2) 直線BCに関して点Dと対称な点をEとする。線分AEの長さを求める。
(3) Eは(2)で定めた点とし、辺BDの中点をNとする。三角形AENの面積を求め、点Bから平面AENに垂線を引いたときの交点をHとして、線分BHの長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) cosAMD\cos \angle AMD の値を求める。
AMとDMは正三角形ABC, DBCの高さなので AM=DM=32×2=3AM = DM = \frac{\sqrt{3}}{2} \times 2 = \sqrt{3}
AD=2AD=2なので、三角形AMDに余弦定理を用いると、
AD2=AM2+DM22×AM×DM×cosAMDAD^2 = AM^2 + DM^2 - 2 \times AM \times DM \times \cos \angle AMD
22=(3)2+(3)22×3×3×cosAMD2^2 = (\sqrt{3})^2 + (\sqrt{3})^2 - 2 \times \sqrt{3} \times \sqrt{3} \times \cos \angle AMD
4=3+36cosAMD4 = 3 + 3 - 6 \cos \angle AMD
6cosAMD=26 \cos \angle AMD = 2
cosAMD=13\cos \angle AMD = \frac{1}{3}
(2) 線分AEの長さを求める。
Eは直線BCに関してDと対称な点なので、BM=MCBM=MC, BCDMBC \perp DM, BCEMBC \perp EMとなる。
また、DM=EMDM=EMとなる。
ここで、四角形BCDEはひし形となる。よって、BE=CD=2BE=CD=2となる。
三角形ABEにおいて、AB=2, BE=2, ABE=ABC+CBE=ABC+CBD=ABD\angle ABE = \angle ABC + \angle CBE = \angle ABC + \angle CBD = \angle ABD。正四面体なのでABE=60\angle ABE = 60^\circ
三角形ABEは正三角形なので、AE=2AE=2
(3) 三角形AENの面積を求め、線分BHの長さを求める。
NはBDの中点なので、BN=ND=1BN = ND = 1
まずANを求める。三角形ABDにおいて、AB=AD=2, BD=2, NはBDの中点なので、ANBDAN \perp BDとなる。
AN=AD2ND2=2212=3AN = \sqrt{AD^2 - ND^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}
次にENを求める。三角形BDEは正三角形なので、NはBDの中点なので、ENBDEN \perp BDとなる。
EN=DE2ND2=2212=3EN = \sqrt{DE^2 - ND^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}
AE=2, AN=3\sqrt{3}, EN=3\sqrt{3}なので、三角形AENは二等辺三角形となる。
AからENに垂線を下ろし、交点をIとする。
EI=12EN=32EI = \frac{1}{2} EN = \frac{\sqrt{3}}{2}
AI=AE2EI2=22(32)2=434=134=132AI = \sqrt{AE^2 - EI^2} = \sqrt{2^2 - (\frac{\sqrt{3}}{2})^2} = \sqrt{4 - \frac{3}{4}} = \sqrt{\frac{13}{4}} = \frac{\sqrt{13}}{2}
三角形AENの面積は、12×EN×AI=12×3×132=394\frac{1}{2} \times EN \times AI = \frac{1}{2} \times \sqrt{3} \times \frac{\sqrt{13}}{2} = \frac{\sqrt{39}}{4}
点Bから平面AENに下ろした垂線の長さを求める。
正四面体ABCDの体積は、212×23=223\frac{\sqrt{2}}{12} \times 2^3 = \frac{2\sqrt{2}}{3}
四面体BAENの体積は、四面体ABCDの体積の半分になるので23\frac{\sqrt{2}}{3}
四面体BAENの体積 = 13×AEN×BH\frac{1}{3} \times \triangle AEN \times BH
23=13×394×BH\frac{\sqrt{2}}{3} = \frac{1}{3} \times \frac{\sqrt{39}}{4} \times BH
BH=4239=47839BH = \frac{4\sqrt{2}}{\sqrt{39}} = \frac{4\sqrt{78}}{39}

3. 最終的な答え

(1) cosAMD=13\cos \angle AMD = \frac{1}{3}
(2) AE=2AE=2
(3) AEN=394\triangle AEN = \frac{\sqrt{39}}{4}, BH=47839BH = \frac{4\sqrt{78}}{39}

「幾何学」の関連問題

$\triangle OAB$ において、辺 $OA$ を $2:1$ に内分する点を $L$、辺 $OB$ を $1:2$ に内分する点を $M$、辺 $AB$ を $3:2$ に内分する点を $N...

ベクトル内分一次独立
2025/6/23

問題10: 2点A(-6), B(8)を結ぶ線分ABについて、以下の点の座標を求める。 (1) 2:5に内分する点P (2) 9:2に外分する点Q (3) 3:4に外分する点R (4) 中点M 問題1...

線分内分点外分点中点座標
2025/6/23

$R$ を計算する問題です。 $R = \frac{7}{2\sin{60^\circ}}$

三角比sin分母の有理化
2025/6/23

円Oの直径を2つの線分に分け、それぞれを直径とする円Pと円Qを書く。点Aから点Bへ行くときに、円Pと円Qの円周を通るルート(イ)と、円Oの円周を通るルート(ア)では、どちらが近いかを比べる問題です。

円周直径幾何学的考察距離
2025/6/23

2つの半円と長方形を組み合わせた図形がある。この図形の外側に、図形から1m離して細線で図形を描いたとき、細線の図形の周は元の図形の周より何m長くなるかを計算する問題です。

図形周の長さ半円長方形計算
2025/6/23

地球の赤道に沿って、地表から1mだけ浮かせて長いロープを張ると、赤道よりも何m長いロープが必要になるかを求める問題です。地球を球と考えて計算します。

円周半径近似
2025/6/23

$V_1 = \pi r^2 h$

体積円柱円周半径高さ計算
2025/6/23

底面の半径が $r$ 、高さが $h$ の円柱があります。この円柱の底面の半径を2倍にし、高さを半分にした円柱を作るとき、体積は元の円柱の何倍になるか。それぞれの体積を文字の式で表して求めよ。

円柱体積図形計算
2025/6/23

四角形ABCDは平行四辺形であり、辺BCをCの方向に延長した直線上にBC=CEとなる点Eを取る。線分AEと辺CDの交点をFとする。 (1) $\angle BCF = 110^\circ$, $\an...

平行四辺形角度面積相似合同図形
2025/6/23

点Pを原点Oを中心として指定された角だけ回転させたときの点Qの座標を求める問題です。 (1) P(2, -1) を $\frac{2}{3}\pi$ だけ回転させたときの点Qの座標を求めます。 (2)...

座標回転三角関数
2025/6/23