底面の半径が $a$ で高さも $a$ である直円柱がある。この底面の直径 $AB$ を含み、底面と $45^\circ$ の傾きをなす平面で直円柱を2つの立体に分けるとき、小さい方の立体の体積 $V$ を求める。

1. 問題の内容

底面の半径が $a$ で高さも $a$ である直円柱がある。この底面の直径 $AB$ を含み、底面と $45^\circ$ の傾きをなす平面で直円柱を2つの立体に分けるとき、小さい方の立体の体積 $V$ を求める。

2. 解き方の手順

直円柱を、底面の直径 $AB$ を含み、底面と $45^\circ$ の傾きをなす平面で切断したとき、小さい方の立体の体積を求める。

まず、底面の中心を原点 $O$ とし、$x$ 軸を $AB$ に沿ってとる。

$x$ 軸に垂直な平面で立体を切断した時の断面積を考える。

$-a \le x \le a$ に対して、底面に垂直な平面で切断すると、断面は長方形となる。

長方形の底辺は $AB$ に垂直で、長さは $2\sqrt{a^2 - x^2}$ となる。

長方形の高さは、$45^\circ$ の傾きを持つ平面であるから、$x$ の位置での高さは $a+x$ となる。

したがって、断面の面積 $S(x)$ は

$$S(x) = 2\sqrt{a^2 - x^2} (a+x)$$

となる。

求める体積 $V$ は、この断面積を $-a$ から $a$ まで積分することで求められる。

$$V = \int_{-a}^{a} S(x) \, dx = \int_{-a}^{a} 2\sqrt{a^2 - x^2} (a+x) \, dx$$

積分を計算する。

$$V = 2 \int_{-a}^{a} (a \sqrt{a^2 - x^2} + x \sqrt{a^2 - x^2}) \, dx$$

$$= 2a \int_{-a}^{a} \sqrt{a^2 - x^2} \, dx + 2 \int_{-a}^{a} x \sqrt{a^2 - x^2} \, dx$$

ここで、$\int_{-a}^{a} \sqrt{a^2 - x^2} \, dx$ は半径 $a$ の半円の面積を表すので、$\frac{1}{2} \pi a^2$ となる。

また、$f(x) = x \sqrt{a^2 - x^2}$ は奇関数なので、$\int_{-a}^{a} x \sqrt{a^2 - x^2} \, dx = 0$ となる。

したがって、

$$V = 2a \left( \frac{1}{2} \pi a^2 \right) + 2(0) = \pi a^3$$

3. 最終的な答え

$V = \pi a^3$