底面の半径が $a$ で高さも $a$ である直円柱がある。この円柱を、底面の直径ABを含み底面と45度の傾きをなす平面で切断し、2つの立体に分ける。小さい方の立体の体積 $V$ を求めよ。

幾何学体積円柱積分円柱座標
2025/6/23

1. 問題の内容

底面の半径が aa で高さも aa である直円柱がある。この円柱を、底面の直径ABを含み底面と45度の傾きをなす平面で切断し、2つの立体に分ける。小さい方の立体の体積 VV を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、円柱座標系を導入する。底面の中心を原点とし、底面内のABと平行な方向をx軸、それと垂直な方向をy軸、高さをz軸とする。このとき、円柱は x2+y2a2x^2+y^2 \le a^2 かつ 0za0 \le z \le a で表される。
次に、切断面の方程式を求める。切断面はABを含むので、x軸に平行な線を含んでいる。また、底面と45度の傾きをなすので、z=y+az = y+a で表される。
小さい方の立体の体積は、円柱の底面上で積分を行い、高さの範囲を 00 から y+ay+a までとする。
V=D(y+a)dxdyV = \iint_D (y+a) \, dx \, dy
ここで、DD は底面の半円 x2+y2a2x^2+y^2 \le a^2 かつ y0y \le 0 であり、積分範囲は axa-a \le x \le a かつ a2x2y0-\sqrt{a^2-x^2} \le y \le 0 である。
円柱座標系に変換すると、x=rcosθx=r\cos\theta, y=rsinθy=r\sin\theta となり、dxdy=rdrdθdx \, dy = r \, dr \, d\theta となる。
DDπθ2π\pi \le \theta \le 2\pi0ra0 \le r \le a と表される。
よって、
V=π2π0a(rsinθ+a)rdrdθV = \int_\pi^{2\pi} \int_0^a (r\sin\theta+a)r \, dr \, d\theta
V=π2π0a(r2sinθ+ar)drdθV = \int_\pi^{2\pi} \int_0^a (r^2\sin\theta+ar) \, dr \, d\theta
V=π2π[r33sinθ+ar22]0adθV = \int_\pi^{2\pi} \left[\frac{r^3}{3}\sin\theta+\frac{ar^2}{2}\right]_0^a \, d\theta
V=π2π(a33sinθ+a32)dθV = \int_\pi^{2\pi} \left(\frac{a^3}{3}\sin\theta+\frac{a^3}{2}\right) \, d\theta
V=[a33cosθ+a32θ]π2πV = \left[-\frac{a^3}{3}\cos\theta+\frac{a^3}{2}\theta\right]_\pi^{2\pi}
V=(a33cos(2π)+a32(2π))(a33cos(π)+a32(π))V = \left(-\frac{a^3}{3}\cos(2\pi)+\frac{a^3}{2}(2\pi)\right) - \left(-\frac{a^3}{3}\cos(\pi)+\frac{a^3}{2}(\pi)\right)
V=(a33+πa3)(a33+πa32)V = \left(-\frac{a^3}{3}+\pi a^3\right) - \left(\frac{a^3}{3}+\frac{\pi a^3}{2}\right)
V=2a33+πa32V = -\frac{2a^3}{3} + \frac{\pi a^3}{2}
V=a3(π223)V = a^3 \left(\frac{\pi}{2}-\frac{2}{3}\right)
V=(3π46)a3V = \left(\frac{3\pi - 4}{6}\right) a^3

3. 最終的な答え

V=(3π4)a36V = \frac{(3\pi - 4)a^3}{6}

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